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TBS NEWS

2020年8月24日

今週の注目「アップルが時価総額2兆ドル超え」

[ TBS報道局 解説・専門記者室長 播摩卓士 ]

 アップルの株式時価総額がなんと2兆ドルを超えました。

 アメリカのハイテク大手アップルの株価は19日一時468ドル65セントを付け、時価総額がアメリカ企業として初めて2兆ドルを超えました。世界の企業の中では、サウジアラビアの国営石油会社、サウジアラムコが上場直後に2兆ドルを上回ったことはありますが、その後の株価下落でサウジアラムコの時価総額は2兆ドルを割り込んでいます。

 アップルの今年4-6月期の業績は、新型コロナの感染拡大にもかかわらず、パソコンやタブレットの需要急増やサービス分野の拡大で、売上、利益とも2ケタ成長を遂げるなど好調を維持しており、株価はこの1年で倍以上に上昇、時価総額が1兆ドルを超えてから、わずか2年で時価総額2兆ドルを達成しました。

 2兆ドル=210兆円と言ってもピンと来ないかもしれませんが、日本のGDPが約500兆円、年間の国の予算が約100兆円と言えば、少しは比較できるでしょうか。2018年のデータでは、2兆ドルを超えるGDPの国は、大きい順に、アメリカ、中国、日本、ドイツ、イギリス、フランス、インド、イタリアの8か国だけです。日本企業の時価総額トップはトヨタ自動車の2180億ドルと聞けば、アップルの巨大企業ぶりがわかります。

 アメリカ企業の時価総額ランキングはトップのアップルに続き、2位アマゾン、3位マイクロソフト、4位がグーグルのアルファベット社(ここまでが1兆ドル以上)、5位フェイスブックと続いており、文字通りGAFA・ハイテク企業の一人勝ち状況です。

 ハイテク株に投資資金が集中する傾向を受けて、株式市場では、もたつくダウ平均株価をしり目に、ハイテク株中心のナスダック株式市場は、コロナ禍の中でも、早々と2か月前に史上最高値を塗り替え、市場動向全体を反映するS&P500も、先週18日、ついに史上最高値を更新しました。アメリカの株価が日欧に比べて大きく値上がりしているのは、「アメリカにはGAFAがあるが日本やヨーロッパにはGAFAがないから」とも言えるでしょう。コロナ危機はGAFAの強さと、自動車や金融と言ったこれまでの産業の弱さを、一層、際立たせる格好になっています。

(BS-TBS「Bizスクエア」 8月23日放送)
播摩卓士

播摩卓士(TBS報道局 解説・専門記者室長)

1984年入社 報道局で経済全般、日米関係、国際政治などを取材。夕方のニュース番組やNEWS23編集長、経済部長、ワシントン支局長、NEWS23キャスターなどを経て、現在、BS-TBS「Bizスクエア(日曜午後9時)」キャスター。