NEWSの深層

TBS NEWS

2020年6月15日

今週の注目「閉店ラッシュの到来か」

[ TBS報道局編集主幹 播摩卓士 ]

 新型コロナウイルスの大きな影響を受けている外食業界に閉店ラッシュの予感です。

 九州発祥でファミリーレストランを全国に展開するジョイフルは、8日、直営店の3割にあたる200店程度を、7月から順次閉鎖すると発表しました。ジョイフルはフランチャイズを含め全国で769店を展開していますが、新型コロナウイルスの影響で店舗を一時休業したこともあって、4月の既存店の売上高が55.3%減、5月が52.7%減と低迷しており、収益力の改善のため、大規模な店舗閉鎖に踏み切ることにしたものです。

 外食大手では、すでにロイヤルホールディングスが先月、主力の「ロイヤルホスト」などの不採算店をグループ全体で70店閉鎖すると発表しています。

 外食産業では自粛による足元の“売上げ蒸発”だけでなく、自粛が解除になってもソーシャル・ディスタンス(社会的距離)の確保などで、コロナ前の水準に復帰するのはなかなか難しいだろうと見られています。仮にコロナ前の7割までしかお客が戻らないのだとしたら、売り上げが7割でも採算のとれる店しか残せないということになってしまいます。採算の悪い店舗の閉鎖の他、コストカットによる収益力の強化、さらには既存店の業態変更など、工夫を総動員して生き残りを図らざるを得ません。今後は、他のチェーンでも大量閉店の計画が明らかになると見られます。

 一方で、同じ外食でも、ハンバーガーのマクドナルドやフライドチキンのKFCなど、もともと持ち帰りや配達がメインだった業態は、好調に推移しており、明暗を分けた形です。

 コロナ後は、街の風景もコロナ前とは相当、変わることになりそうです。

(BS-TBS「Bizスクエア」 6月14日放送)
播摩卓士

播摩卓士(TBS報道局編集主幹)

1984年入社 報道局で経済全般、日米関係、国際政治などを取材。夕方のニュース番組やNEWS23編集長、経済部長、ワシントン支局長、NEWS23キャスターなどを経て、現在、BS-TBS「Bizスクエア(日曜午後9時)」キャスター。