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TBS NEWS

2020年4月20日

今週の注目「日本の総人口減少、過去最大」

[ TBS報道局編集主幹 播摩卓士 ]

 総務省が14日発表した去年10月時点の人口推計によりますと、外国人を含む総人口は、前年より27万6千人少ない1億2616万7千人で、9年連続の減少となりました。減少率は0.22%と統計開始の1950年以来最大となりました。働き手の中心となる15歳から65歳までの生産年齢人口は7507万2千人と全体に占める割合は59.5%と過去最低になりました。一方、65歳以上の高齢者の人口は3588万5千人と過去最高の28.4%に達しました。65歳以上の人口が3割を超える県が28にものぼっています。少子高齢化による人口減少は、経済成長や財政の大きな足かせになることが懸念されます。

 都道府県別で人口が増えたのは、東京、神奈川、千葉、埼玉、愛知、滋賀、沖縄のわずか7都県でした。とりわけ首都圏への人口集中が一段とさらに進んでいることが裏づけられた形で、現在、新型コロナウイルスの感染が首都圏など大都市部で急速に拡大していることを考えると、一極集中がさらに進むことが好ましいことなのか、改めて考える時期に来ているように感じます。逆にコロナウイルスとの戦いが長引けば長引くほど、人々が大都市での生活に窮屈さを感じるようになる可能性があるのではないでしょうか。

 また、全国のこの1年の出生児数は89万6千人、死亡者数は138万1千人で、この差である48万5千人が人口の「自然減」でした。自然減の数も過去最大です。自然減が48万5千人なのに、冒頭に述べたように、人口減は27万6千人に留まっています。その理由はというと、その差の20万9千人が外国人の流入増加なのです。つまり数で言えば、外国人の増加が日本の人口減のダメージを半分近くにまで抑えてくれているわけです。新型コロナウイルスの世界的な拡がりで、各国が移動制限を課し、国境が高くなる中で、今後もこうした外国人の流入が見込めるのかは、極めて不透明です。

 今回のコロナウイルス危機は、人口動態にも影響を与えることになりそうです。

(BS-TBS「Bizスクエア」 4月19日放送)
播摩卓士

播摩卓士(TBS報道局編集主幹)

1984年入社 報道局で経済全般、日米関係、国際政治などを取材。夕方のニュース番組やNEWS23編集長、経済部長、ワシントン支局長、NEWS23キャスターなどを経て、現在、BS-TBS「Bizスクエア(日曜午後9時)」キャスター。