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TBS NEWS

2020年2月17日

今週の注目「日産自動車10-12月期、ついに赤字に」

[ TBS報道局編集主幹 播摩卓士 ]

 日産自動車は13日、2019年10-12月期の決算で、最終損益が260億円の赤字になったと発表しました。同じ時期の決算が赤字に転落するのは、リーマンショック以来11年ぶりのことです。新車投入の遅れなどから北米をはじめとする各地で販売の低迷が一層深刻になっているためで、12月に就任したばかりの内田社長は「販売台数の減少は想定を超えるレベルだ」と述べました。こうした事態を受けて、今年3月期の通期決算の見通しも、売上高が2ケタマイナス、純利益は79.6%減と大きく下方修正しました。

 これを受けた翌14日の日産の株価は9.6%も急落、時価総額が販売台数5分の1というスバルにも抜かれたということです。ゴーン前会長の逮捕、さらに西川前社長の辞任といった不祥事に終止符を打ち、内田新社長の下で態勢立て直しを図ろうとしている矢先に、まさに出鼻をくじかれる衝撃の決算になったわけでした。

 さらに日産には、新型コロナウイルスが大きな脅威として迫っています。日産は中国進出が早かったこともあって、世界の販売台数に占める中国のウエイトが30%と他社に比べて際立って高く、利益ベースでは中国依存度が半分近くになるという分析もあるほどです。新型コロナウイルスの感染拡大が続く中で、現地工場の再開もままならず、1-3月期の中国の販売台数が激減することは、誰の目にも明らかです。

 また中国からの部品調達の滞りを受けて、九州にある完成車工場の稼働が2日間停止に追い込まれるなど、日本国内の生産にまで影響が及んできています。悪いことが重なっているのです。

 情勢が不透明なことから日産は、先に触れた通期の業績見通しには、コロナウイルスの影響は織り込んでいないと言います。内田新体制はいきなり修羅場を迎えています。

(BS-TBS「Bizスクエア」 2月16日放送)
播摩卓士

播摩卓士(TBS報道局編集主幹)

1984年入社 報道局で経済全般、日米関係、国際政治などを取材。夕方のニュース番組やNEWS23編集長、経済部長、ワシントン支局長、NEWS23キャスターなどを経て、現在、BS-TBS「Bizスクエア(日曜午後9時)」キャスター。