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TBS NEWS

2019年7月9日

ユニセフ 「需要急増」に対応急ぐ

[ 報道局編集部 水口康成 ]

 ユニセフ・ニジェール事務所が管理する倉庫では、支援物資の袋詰め作業が行われていた。子供の背丈ぐらいは有りそうな袋をまず半分だけ上に上げて、ござや水を入れるタンクなどを詰める。

 最終的にはロープやバケツ、ビニールシートなど生活物資を詰め込んで完成する。1セット作るのに要する時間は5分程度。3人が一組になって、手際よく息を合わせて袋詰めを続ける。

 この1セットで1家族7人分。値段にして150米ドル(およそ16500円)相当で、輸送費を入れると170米ドルになるそうだ。これをニジェール政府からの要請や、国連の判断で難民キャンプなどに運び込む。

 こうした支援物資の需要が急増していることに対応する為、ユニセフでは支援物資のセットを「増産」している。この日は500セット程度「増産」計画。対応に備えてはいるが、担当者は頭を抱える。「周辺国の難民支援を充実したいが、支援計画を上回る速さで難民の流入が続いている。もともとのプロジェクトの予算ではまかないきれなくなる」。ニジェールはこうした難民の一時滞在「トランジット・カントリー」と呼ばれる。ここでトランジットした人々はさらにヨーロッパを目指し移動を始める。また各国の正式な受け入れを待つ。運よくたどり着く人もいれば、砂漠を歩く途中死んでしまう人、誘拐されてしまう人、強制送還される人…命がけの移動とあって、難民・移民への支援は一刻を争っている。

 難民問題で混乱するヨーロッパ、そのヨーロッパに改めて向かう機会を待つ人々がニジェール経由で地中海を渡ろうと進み、ニジェール自体も、南部ザンデール州をはじめ、アルジェリアやリビアを目指し流出している。この難民・移民問題の根源は何か。ニジェールの事情を探る。


水口康成

水口康成(報道局編集部)

外信部、NEWS23、サンデーモーニングなど担当。
元従軍記者で、著書は「旧ユーゴ内戦の記録'91-'96」や「ボスニア戦記」など、このほか通信社や新聞社などに寄稿。
趣味:テラリウム
好きな食べ物:カイマックと蜂蜜を塗ったパン