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TBS NEWS

2019年6月19日

ドゥーリー氏が語りかけたこと

[ 報道局編集部 水口康成 ]

 2025年までに地雷撲滅を。キャンペーンの一環で来日したジャイルズ・ドゥーリー氏。お互いに戦地取材をしていたこともあって、話は尽きませんでした。彼は2011年2月アフガニスタンのカンダハルを取材中に地雷を踏み、両足と左腕を失いました。地雷といってもいわゆる地雷なのか、手製の仕掛け爆弾なのかは、わからないそうです。

 しばらくは、自分の置かれた状況を自分自身に納得させることができず、苦悩したそうです。それでも1年ほどリハビリを続け現場に戻ってきました。再起に向けて相当な決意があったことでしょう。


 そんなドウーリー氏のスピーチの冒頭、「もし、近所で火事があり、誰かが助けを求めていたら、あなた方はどうしますか?最後に私なりの答えを話しましょう」そういって、地雷の被害に直面した当時の事を話し始めました。

 そして最後に、冒頭の質問について、こう語りました。「助けようとする人も居るでしょう、消防署に連絡する人も居るでしょう。近所の人を呼びに行くかもしれません。それは何かをしなければならない、そう思った時、人は全力で行動するはずです。最善を尽くすはずです」

 彼の答えは地雷撲滅に向けて、一緒に協力して欲しい、家族で話す機会があれば時には考えて欲しい、という呼びかけである事に間違いありません。

 ただ、あれだけの被害から立ち上がった彼のことです。問いかけたかったのは、地雷撲滅だけではなく「何事にも、誰にとっても同じはずです」

水口康成

水口康成(報道局編集部)

外信部、NEWS23、サンデーモーニングなど担当。
元従軍記者で、著書は「旧ユーゴ内戦の記録'91-'96」や「ボスニア戦記」など、このほか通信社や新聞社などに寄稿。
趣味:テラリウム
好きな食べ物:カイマックと蜂蜜を塗ったパン