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2019年6月19日

2025年までに地雷撲滅を

[ 報道局編集部 水口康成 ]

 都内で6月11日、2025年までの地雷撲滅達成をめざし、地雷除去作業を進めるNGOなどが記者会見を開きました。

 テーマとなっている「2025年までの地雷撲滅」は対人地雷禁止条約(オタワ条約)の締約国が集まって2014年に採択された目標です。(下記参照)

 ほぼ折り返し点となる時期に開かれた記者会見では、2011年、アフガニスタンのカンダハルで取材活動中に地雷で両足と左腕を失ったイギリス人ジャーナリストのジャイルズ・ドゥーリー氏が「地雷がある限り人生や家族を台無しにしてしまうような悲劇がどこでもおきてしまう」と早期の地雷除去の必要性を訴えました。

 また長年地雷対策を行っている日本のNGO「難民を助ける会」理事長の、長有紀枝氏(トップ写真右から2人目)は、「子供たちを地雷の被害から遠ざけるための教育」を充実させたいなどの取り組みを説明し、イギリスの地雷除去団体ヘイロー・トラストのジェームズ・コワンCEO(トップ写真右)は地雷の除去作業は命の危険と隣り合わせという異常な緊張強いられることや短時間ではできない事などをあげ、目標達成に向けた様々な支援に理解を求めました。

 今回の記者会見は「2025年」という目標達成へ向けたキャンペーンの一環として開かれました。

 ヘイロー・トラストのコワンCEOは「日本の支援でモザンビークの地雷除去が成し遂げられた」と紹介。オタワ条約についても日本の貢献を高く評価していて、今月末のG20開催を控え各国の注目が集まる日本で、地雷撲滅を改めて訴え、国際的な関心をさらに呼び起こしたい狙いです。

 対人地雷をめぐっては、これまでに5000万個以上が廃棄されましたが、条約に米中ロなどの大国が参加していない問題に加え、会見では近年、中東や北アフリカで続いた独裁国家崩壊で武器がテロリストや武装組織に渡り、それを自家製の武器や地雷に作り変える動きが急増していることも報告されました。

 条約の枠組みの外側で活発化する地雷の製造や使用に対し、撲滅への取り組みをどのように加速させていくのか。地雷を取り巻く環境は新しい局面を迎えています。

 その目標達成へ、あるメッセージが日本に届きました!
 それは続きで…


「2025年までの地雷撲滅」は2014年にオタワ条約(対人地雷禁止条約)の締約国が集まって開催された「対人地雷禁止条約第3回再検討会議」で採択された「マプト+15宣言」に盛り込まれた目標です。

水口康成

水口康成(報道局編集部)

外信部、NEWS23、サンデーモーニングなど担当。
元従軍記者で、著書は「旧ユーゴ内戦の記録'91-'96」や「ボスニア戦記」など、このほか通信社や新聞社などに寄稿。
趣味:テラリウム
好きな食べ物:カイマックと蜂蜜を塗ったパン