NEWSの深層

TBS NEWS

2019年2月18日

今週の数字「+0.3%」

[ TBS報道局編集主幹 播摩卓士 ]

 内閣府が14日発表した、去年10-12月期の日本の実質GDPは、前期に比べて0.3%、年率換算では1.4%増加し、2四半期ぶりにプラス成長となりました。前期の7-9月は、西日本の豪雨や北海道の地震など自然災害の影響で、マイナス0.7%とマイナス成長だっただけに、プラス成長に戻して、政府関係者は「景気が緩やかな回復過程にあることが確認された」と胸を撫でおろしています。

 しかし、前期0.7%下げたものが、0.3%戻しただけなので、その前のGDPの水準には全然、達していないわけで、戻りの力は弱いと言えるでしょう。

 内訳をみても、0.3%成長のうち、内需はプラス0.6%の寄与だったのに対し、外需はマイナス0.3%で、外需が足を引っ張りました。外需がマイナスとなったのは、輸入が2.7%と大きく増えたことに加え、輸出が伸び悩んでいるからです。

 10-12月期、輸出は0.9%増でしたが、前期がマイナス1.4%だったことを考えると、リバウンドの力は相当弱いと考えられます。中国経済の減速が輸出の伸びを抑えているのです。中国では米中貿易戦争の影響もあって、スマートフォンを筆頭に消費や生産に急ブレーキがかかり、日本からの半導体や電子部品の輸出が急速に落ちてきている他、設備投資にも急ブレーキがかかり、工作機械などの輸出も大きな影響を受けています。

 足元の今年1-3月期は、この動きにさらに拍車がかかっていると見られます。また前期は好調なボーナスの恩恵もあって0.6%も増加した個人消費も、今年の春闘の厳しい見通しを考えると、今後どこまで勢いが維持できるか、心もとないところです。プラス成長の戻ったことは何よりですが、先行きには不透明感が漂っています。

(BS-TBS「Bizスクエア」 2月17日放送)
播摩卓士

播摩卓士(TBS報道局編集主幹)

1984年入社 報道局で経済全般、日米関係、国際政治などを取材。夕方のニュース番組やNEWS23編集長、経済部長、ワシントン支局長、NEWS23キャスターなどを経て、現在、BS-TBS「Bizスクエア(日曜午後9時)」キャスター。