NEWSの深層

TBS NEWS

2019年1月28日

今週の数字「-7%」

[ TBS報道局編集主幹 播摩卓士 ]

 財務省が23日発表した貿易統計によりますと、去年12月の日本の輸出額は前年同月比3.8%減少しましたが、中でも中国への輸出はマイナス7%と大きく減りました。中国経済の減速が日本にも現実に影響を及ぼしています。内訳をみるとその影響の深刻さが、よりはっきりします。

 半導体製造装置がマイナス34%、金属加工機械がマイナス27%と、生産設備への投資が急減していることがうかがえるほか、半導体など電子部品がマイナス9%、音響・映像機器の部品マイナス20%、電気回路などがマイナス25%など、電子・電気部品類の輸出が激しい勢いで減っているのです。それは中国での完成品の生産が急減し、部品類の急激な在庫圧縮が行われていることを示しています。

 先週の、このコラムでは、モーター大手の日本電産が今年3月期決算の見通しを減益に変更したこと、そして永守重信会長が「尋常ではない変化が起きている」と警鐘を鳴らしたことを書きましたが、そうしたことがまさに広く起きていると言えるでしょう。

 それでも貿易統計はあくまで起きたことの「結果」です。先行指数である受注を見るとどうでしょうか。日本工作機械工業会の発表によれば、去年12月の中国からの工作機械の受注金額は前年同月比でなんと56.4%もの減少だそうです。米中貿易摩擦が3月までにたとえ一定の合意に達したとしても、中国経済減速の実態を考えれば、先行きは相当厳しいと覚悟したほうが良さそうに思えます。

(BS-TBS「Bizスクエア」 1月27日放送)
播摩卓士

播摩卓士(TBS報道局編集主幹)

1984年入社 報道局で経済全般、日米関係、国際政治などを取材。夕方のニュース番組やNEWS23編集長、経済部長、ワシントン支局長、NEWS23キャスターなどを経て、現在、BS-TBS「Bizスクエア(日曜午後9時)」キャスター。