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TBS NEWS

2019年1月21日

今週の数字「+12%→-14%」

[ TBS報道局編集主幹 播摩卓士 ]

 大手総合モーターメーカーの日本電産は、17日、今年3月期の業績予想を下方修正し、純利益がこれまでの前期比12%増益(1470奥円)から、一転して14%減益(1120億円)になると発表しました。米中貿易摩擦の影響で中国経済が減速し、主力のモーターなどの需要が想定を上回って減少したのが理由で、名物経営者として知られる永守重信会長は、「尋常ではない変化が起きた」「46年間経営してきたが、月単位でこれだけ落ちたのは初めて」などと語りました。とにかく11月から中国での需要が急減していると言うのです。

 日本電産と言えば、企業買収を次々行って成長を続ける注目企業、経営力の強い永守会長の発言だけに、関係者に大きな衝撃を与えました。今やモーターは自動車やエアコンをはじめ、ありとあらゆる装置・機械に使われており、景気の先行指標としても大きな意味を持っているので、やはり中国経済はそこまで悪くなっているのかと、身構えてしまいます。

 一方で、ニューヨーク株式市場は、2月末までの合意を目指して行われている米中貿易交渉に楽観的な見方が急速に広がってダウ平均株価は連日上昇、気づいてみれば12月の大幅下落以前の水準にまで回復し、日経平均もこれに引っ張られる展開です。市場は依然として、観測記事やトランプ発言などムードに左右されていますが、米中摩擦に端を発した世界経済の不透明感が、どれだけ実体経済に深刻な影響を及ぼしてくるのか、21日から始まる日本企業の10-12月期の決算は、まさにその点が焦点です。

 ちなみに永守会長は「甘く見てはいけない」とも語っています。

(BS-TBS「Bizスクエア」 1月20日放送)
播摩卓士

播摩卓士(TBS報道局編集主幹)

1984年入社 報道局で経済全般、日米関係、国際政治などを取材。夕方のニュース番組やNEWS23編集長、経済部長、ワシントン支局長、NEWS23キャスターなどを経て、現在、BS-TBS「Bizスクエア(日曜午後9時)」キャスター。