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8月13日
【現場から、新型コロナ危機】ひっ迫する都内保健所「追跡調査は限界」 東京の感染者“調整中”約1000人のワケ

新型コロナについて、東京都内で病院や療養先のホテルに入れていない受け入れ「調整中」の患者は、12日の時点で961人に達しています。その背景には感染拡大でひっ迫する現場の姿がありました。

午前8時半。東京・品川区の保健所の一日は、朝の会議から始まります。

「検体採取で出かけることになっている」(保健所職員)

ところが、その最中にも。ひっきりなしに電話がかかってきます。

「『保健所から電話あると言われたのに、全然電話無いんだけど』と言われるが、陽性者が多いので全然追いつかない」(品川区保健所保健予防課 鷹箸右子課長)

そう語るのは、品川区保健所で新型コロナ対応にあたる部署のトップ、鷹箸右子課長。この保健所で最も多忙を極める1人です。

この日、まず向かったのは感染者が確認された品川区内の福祉施設でした。

「あの白い棟が建物なので」(保健所職員)

「こっちではなくあっち?」(品川区保健所保健予防課 鷹箸右子課長)

濃厚接触者を確認し、PCR検査のための検体採取を行うのは、保健所の業務。ただこれは医療行為にあたるため、医師免許を持つ鷹箸課長ら限られた職員にしかできません。

日々、増え続ける感染者。さらに今、保健所を悩ませているのが、都内で961人にまで増えた入院や療養先が「調整中」の感染者です。

鷹箸課長は“システム上の問題”を指摘します。

「発生届が出てくるのがすごく遅い。夜8時とかにようやく出そろうので」(品川区保健所保健予防課 鷹箸右子課長)

医療機関などで陽性が判明した場合、その結果は「発生届」として保健所にファックスで送られます。保健所に届くのは、ほとんどの場合、診療時間が終わった夕方から夜にかけて。保健所が陽性者から聞き取りをするのは、翌日以降となることも多いのです。さらに感染者にもそれぞれの事情が。

「症状をお伺い致しまして、ホテルか入院かの調整をさせていただきます。今そうしたら、車内にいるということですか」(保健所職員)

この日連絡をとった男性は39度以上の発熱があり、同居する妻と2人の幼い子どもへの感染をおそれ車の中で電話をしていました。

「調整してまいりますが、本日の移動にはおそらくならないと思いますので」(保健所職員)

感染者の増加を受け、品川区保健所では現在、軽症者や無症状者については、受け入れ先の調整を東京都に依頼しています。受け入れ先が決まるまでは1日から2日。こうして「調整中」とされる患者は日々増えていくのです。

受け入れに時間がかかれば、感染が広がるリスクは増していきます。鷹箸課長は、保健所が徹底的な追跡調査で感染拡大を防いできた手法は、「限界に来ている」と訴えます。

「最近出てくる感染者の特徴というのは、一人の方が普通に生活している中で職場や会食など広がっているので、もう感染リンクを追って検査をするのは無理なのではないか。今後の(感染拡大の)想定がどこまで広がるか分からない。この体制で本当に足りるのか」(品川区保健所保健予防課 鷹箸右子課長)


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