新型コロナウイルス情報 #TBS生活防災

#TBS生活防災note ※「関連リンク」は外部サイトに移動
6月17日
老人ホームで続く面会制限、ガラス越しも…募る寂しさ

新型コロナウイルスの感染を防ぐため多くの老人ホームでは、家族とも会えない面会制限が続いています。「もう出してほしい」という声もあるなか、家族をつなぐ取り組みとは…

都内の老人ホームへ向かう松野裕美さん。

「こんにちは、変わりないですか」

待っていたのは91歳の母、久子さんです。面会は、建物の外からガラス越し。会話は電話で行います。

「何かお部屋に欲しいものある?お花飾ろうか」(松野裕美さん)

「いろんなものがあってもね」(久子さん)

5年ほど前から、この施設で暮らしている久子さん。月に数回の家族との外食が一番の楽しみでしたが、今は施設の外に出ることはできません。

今年2月、厚生労働省は新型コロナウイルスの感染防止対策として、全国の老人ホームなどに緊急の場合を除き、面会制限をすることが望ましいという通知を出しました。この“面会制限”は、入所者の心に大きな影響を与えたといいます。

「不安がどんどん募っているのが大きくて。施設の中にずっといる状態で、フロア同士の交流もありませんし、それでいて家族とも会えないということに対して、いつまで続くんだろうという不安がある。中には『もう出してくれ』と」(杜の癒しハウス文京関口 柳沼亮一 施設長)

施設はその後、入所者の写真とともに近況を書いた手紙を家族に送ったり、オンラインでの面会を導入。3月からはガラス越しの面会を始めました。

「ピコちゃんも元気で帰ってきましたよ」(松野裕美さん)

「あ、そうなの」(久子さん)

ピコちゃんは久子さんが飼っていたセキセイインコ。

「バアチャン!バアチャン!」

最近まで病気でしたが、今では元気になったと報告すると久子さんにも笑顔が浮かびました。裕美さんは、ガラス越しでも表情が見えると安心すると話しますが、こんな寂しさも感じています。

「寒がりな冷え性の人なので、さすってあげたりというコミュニケーションを取ってたんですが、その辺は、とても寂しい気持ちはありますね」(松野裕美さん)

全国の老人ホームなどを対象に行われた民間の調査では、施設のおよそ8割が「入所者の交流機会の減少を懸念している」としていますが、“工夫して面会を行っている”という施設は半数ほどにとどまっています。

「外出られるの楽しみにしててね」(松野裕美さん)

「はい、ありがとうございます」(久子さん)

「じゃあね」

「じゃあね」

家族との触れ合いを奪う壁がなくなるのは、いつになるのでしょうか。


Copyright© Tokyo Broadcasting System Television, Inc./ Japan News Network