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5月14日
【現場から、新型コロナ危機】タイ、スラム住民たちの厳しい現状

東南アジア・タイでは、政府の救済支援が貧困層に行き届かない事態に不満が噴出しています。さらに、スラムに住む救済の対象とならない人たちの厳しい現状も明らかになりました。

「給付金をくれないなら市場を再開しろ。今は何も売れていないんだ。5000バーツもらった人もいると聞いたが、俺たちは何ももらってないぞ」(市場で働く男性)

タイ財務省での抗議活動。タイ政府が低所得者層への支援として給付を決定した、1か月5000バーツ、日本円でおよそ1万6500円を受け取れなかった人々です。5000バーツは、バンコクで大人1人がどうにか1か月生きていけるギリギリの金額。政府が見込んだ300万人に対して、2200万人もの申請があり、受け取れなかった人々の不満が噴出しました。

「市場を再開して!仕事があれば生活できる。今の状態が続くと死んでしまう!水道も止められた。トイレの水を飲めっていうの?」(市場で働く女性)

一方で今、抗議の声を上げることすらできない、そんな人々の存在も改めて浮き彫りになっています。

「狭いエリアに建物が密集しています。一つの住居に5世帯、6世帯が共同で暮らしているところも多いということです」(記者)

バンコク最大のスラム街、クロントイ・スラム。カンボジアやミャンマーからの出稼ぎ労働者も多く、タイ人の働き手が不足している建設現場などの貴重な労働力として、タイ社会の市民生活を支えています。ウイルスの影響で彼らの仕事も激減しましたが、政府が給付金などの救済策の対象としているのはタイ国籍を持つ人のみ。クロントイ・スラムでは、支援団体が最低限の食料や手作りの布マスクを配ったり、ボランティアの消防団で消毒したりしていますが、寄付などに頼る資金には限界があり、十分とは言えません。

「政府はお金も政策を実行するための法律も全て持っているのに動きは遅く、貧困層への支援は進んでいません」(ドゥアン・プラティープ財団の創設者 プラティープさん)

厳しい環境で生きる人々ほど、危機に際して、より悲惨な状況に追いやられてしまう。これは、タイや東南アジアに限ったことではなく、世界中の貧困層が突き付けられている現実です。


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