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5月10日
【現場から、新型コロナ危機】よりどころが…「炊き出し」にも変化

新型コロナウイルスの感染拡大で、生活困窮者のための炊き出しにも影響が出ています。参加者のよりどころとなっていた場所で、何が起きているのでしょうか。

4月下旬の土曜日。東京・文京区の作業場で、生活困窮者のための炊き出しの準備が行われていました。

「自分が感染してると意識しながらやっていって」(NPO法人「TENOHASI」清野賢司事務局長)

感染対策に細心の注意を払っているのは、NPO法人TENOHASI(てのはし)事務局長の清野賢司さんです。この日は10人ほどのボランティアがアルファ米の五目御飯やわかめご飯など合わせて600パックを作りました。 トラックで向かったのは豊島区の公園です。総菜やソーセージと合わせて配ります。

「2メートル間隔を意識してお並びください」

集まった200を超える人たちに、ボランティアがソーシャルディスタンスをとるよう呼びかけます。列の先頭ではアルコール消毒も行われました。食べ方にも変化が出ています。

「その場で食べるのは禁止。どこの炊き出し現場も持ち帰りのみ。もらったらすぐ解散という形。11年炊き出し来ているが初めて」(炊き出しに並ぶ渡会弘理さん)

「よりどころ」であったはずの炊き出しがその姿を変えました。

「(炊き出しは)みんなが久しぶりに集まって元気か?とか、お茶を飲みながらゆっくりしゃべったり、温かいごはんをかき込みながらしゃべる、みんなの集いの場でもあった」(NPO法人「TENOHASI」 清野賢司事務局長)

清野さんのもとには、このところ、切実な声が寄せられてきます。

「まず日雇いの仕事がなくなってきた。あとはアルミ缶回収でアルミ缶の相場が下がった。45リットルの袋いっぱいに入れて500円くらいだったのが、どんどん下がって今は300円台。なおかつ、アルミ缶の買い取りも、買っても売れないんでしょう。だから来月(5月)から止まると聞いている。そうするとわずかな収入を得る機会も無くなってしまう」(清野賢司事務局長)

9日時点までで炊き出しに並ぶ人が急増したいうことはないものの、今後、増える可能性があるといいます。

「リーマンショックの時みたいに発生から2、3か月後、みんながお金がなくなり、仕事もない状態が続いて炊き出しに並ぶ人が激増するのか見守っている」(清野賢司事務局長)

一方で、炊き出しを中止している団体は増えていて、今の状況が続けばボランティアへの感染リスクから清野さんは炊き出しの中止も考えています。

「最悪中止という選択肢もあるとは思いますが、炊き出しを行うことで命を救う機能がある」(清野賢司事務局長)

新型コロナウイルスは、生活困窮者のよりどころである炊き出しにも大きな影を落としています。


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