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5月8日
【現場から、新型コロナ危機】仏、「死者増加」に苦しむ高齢者施設の実態

死者およそ2万6000人を数えるフランスですが、実はおよそ4割の人が介護付き老人ホームなどの高齢者施設で亡くなっています。フランスの実態に迫りました。

「子どもたちや孫、みんな夫を愛しています。何とか生き抜いてほしい。もう一度会いたいんです」(夫が高齢者施設で感染 モニック・ゾネントルカーさん)

モニックさんは先月23日、高齢者施設に入所している夫が新型コロナウイルスに感染していると告げられました。夫は認知症で、2か月以上、顔を合わせていないため、家族のことを忘れてしまわないかと恐れています。

さらに、祖母が高齢者施設で亡くなった女性は…。

「祖母が亡くなって10日たっても、施設は新型コロナウイルスの感染は起きていないと言いました。私たちには本当のことが分からないのです」(祖母が高齢者施設で死亡 コラリ・アダトさん)

コラリさんは当初、施設から祖母(96)がインフルエンザに罹ったと説明されましたが、新型コロナウイルスに感染した疑いがぬぐえず、何度もPCR検査を受けさせてもらうよう求めました。しかし、検査を受けることもなく、面会もできないまま死亡したといいます。

「今、フランスで、こうした高齢者施設で新型コロナウイルスに感染し、死亡する人が相次いでいるのです」(記者)

フランスでは、死者全体のおよそ4割、9601人が高齢者施設で亡くなっています。背景には、医療崩壊を起こした病院以上に深刻な状況がありました。

「感染が拡大した初期の頃、看護師や介護士らはマスクも手袋もせずに働いていました。その時すでに感染していた可能性が高いのです」(高齢者施設の職員組合代表 タチアナ・デュブックさん)

60人以上が亡くなった施設の職員組合の代表は、国や施設管理者から指示もなく、マスクなど防護キットの提供もなく、看護師らは3月後半まで何の感染対策もせずに入所者と接していたといいます。また、ほとんどPCR検査が行われず、誰が感染しているのか特定できないため、適切な隔離措置も取れなかったというのです。実際、フランス政府は先月上旬まで、高齢者施設でのPCR検査は3人までに限定していました。

「フランス政府と施設管理者は対応が非常に遅かったと言わざるを得ません」(高齢者施設の職員組合代表 タチアナ・デュブックさん)

日本の介護施設でも起きた集団感染。老後のやすらぎの場をウイルスからどう守っていくかが問われています。


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