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5月6日
【現場から、新型コロナ危機】「自閉症」外出制限で強いストレス

新型コロナウイルスの感染を抑えるために行われる外出制限ですが、日常の変化に敏感な自閉症の人たちは、大きなストレスを受けることになります。イギリスからの報告です。

「ホリデー!」

「違う、ホリデーじゃないよ!ずっとこんな感じです。学校は閉まってるけど、ホリデーじゃないんだよ。みんな具合が悪いんだよ。…どう説明したらいいかな」

イングランド東部ピーターバラ近郊に住むケヴィン・チャップマンさん。自閉症の息子アンディさん(16)は、政府の新型コロナ対策で生活に様々な変化が生じたことに大きなストレスを感じているといいます。

「(ストレスが限界を超えると)息子は叫び、怒り、暴れだします。先週は2階の窓からiPadを投げました。ここ3~4年、自宅でそうなることはありませんでした。この1か月で2、3回起きていて、いかに強く不安を感じているかが分かります」(ケヴィン・チャップマンさん)

自閉症の人たちの中には、決まった時間に決まったことをするルーティンがある人や、特定の場所に行くことに強いこだわりがある人が多くいて、そうした行動ができなくなると強い不安を感じることがあります。

アンディさんは、スーパーなどでエレベーターに乗るのが好きですが、今はエレベーターに乗るためにスーパーに行くのは「不要不急」であり、ルール違反になってしまいます。

こちらは、アンディさんが幼少期を過ごした街の仕掛け時計です。お気に入りの場所で、訪れることができれば、アンディさんの状態も良くなるそうですが、今の家からは50キロ離れているので、「外出は可能な限り近所で」としてきた政府のガイドラインに反します。

「息子は、なぜあちこち閉鎖され、普段どおりのことができないのか理解できません。罰を受けている気持ちなんでしょう。『僕がいい子だったらいいの?』って聞くんです。“アンディ、そういう問題じゃないんだ”って説明するんですが…」(ケヴィン・チャップマンさん)

イギリス政府は先月、自閉症の家族を持つ人たちからの訴えも入れて、医療上、必要であれば、運動のための外出を定められた一日一度に限らなくてもよい、家から離れた場所に連れて行ってもよい、とルールを一部緩和しました。行政側も経験したことのない事態に急ごしらえのルールで対処しているだけに、配慮不足も出てきます。当事者たちが上げる声に素早く向き合って走りながら修正していく、その柔軟性が求められています。


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