現場から、SDGs 2030年の世界へ

2021年8月22日【東北放送】
「ICT教育」現場の期待と不安

今、学校教育の現場ではタブレット端末など情報通信技術を活用した「ICT教育」が始まっています。変わりゆく学校教育、その狙いと課題は…。

タブレット端末を開いたのは小学1年生。算数の授業ではタブレット上で計算式を並べ替え、結果を先生に提出します。

男子児童
「せんせい、おくられましたか?」

小学5年生の理科の授業では…。

男子児童
「これをとって観察する!」

メダカの成長をタブレットで撮影し、記録していきます。急速に進むICT教育。宮城県富谷市の明石台小学校では校内に高速通信網を整備、タブレット端末を全校児童352人に用意し、授業で活用しています。

子どもたちの情報を活用する力を養おうと、文部科学省が進める「GIGAスクール構想」。いま、全国でその準備が整ってきています。6年生の社会の授業では、縄文時代と弥生時代の画像を比較。クラスメイトと意見を交わします。

男子児童
「左側に畑があるから」

自分の意見を端末で提出すると、黒板上で共有されます。これまでの限られた人が発表する形式より、多様な意見と触れ合うことができるようになったといいます。

小学6年生
「意見交換の仕方が発表ではなくて、この人の意見いいなと思ったら、自分の意見に付け加えたり、タブレットに書かれているので、分かりやすい」

小学6年生
「意見をあまり言わない人ともみんな意見を共有できる」

教員にとっても、子どもたちとコミュニケーションをとる上でメリットが大きいと話します。

明石台小学校 高橋桂吾教諭
「この子とこの子の意見をつなぐと、他の子たちもその発想を得られる。今までは歩いてノートを1個1個チェックしていたが、それがぎゅっと減った」

一方で、課題のひとつが視力の低下。文部科学省は、タブレットの普及が進む全国の小中学校を対象にICT教育と視力との関連を3年間、調べる視力検査を始めました。

男子児童
「最近タブレットで学習することが増えたので、それで目が悪くなったかな」

宮城県内では学校への端末の整備は概ね完了しましたが、授業への活用状況は市町村によって開きがあるのが現状です。この日、視察に訪れた他の学校の教諭は…。

視察した教諭
「すごく焦る部分が多い。子どもたちの情報活用能力にも差が出てくる。先進的な所に追いつけるように普及させたい」

様々な課題と向き合いながら急速に進むタブレット端末を使った授業。日本の教育がいま転換点を迎えています。