現場から、SDGs 2030年の世界へ

2021年7月11日【テレビ高知】
高知・大月町、美しい海の「現実」

ダイビングスポットとして人気の高知県大月町。透き通った美しい海が魅力ですが、目には見えないほどの小さなごみが海岸に打ち寄せられています。こうした現実を伝えようと、ある取り組みが始まりました。

青さ際立つ、海。1000種類ともいわれる魚やサンゴが生息するこの場所は、高知県大月町の柏島です。全国屈指の透明度をほこり、海の中は50メートル先が見えることも。海外からも観光客が訪れる人気のダイビングスポットです。

この美しい海で行われている環境学習プログラムがあります。小さいもので1ミリほどの「微小貝」という色鮮やかな貝殻を探します。

「(波が打ち寄せた)ライン上を探すと微小貝はいます。目をこらして探してみましょう」(NPO法人「黒潮実感センター」神田優センター長)

微小貝は、海のきれいさを表すバロメーターとも言われます。子どもたちの修学旅行を対象にしているこのプログラム。モニターとして参加した大人たちも夢中です。

「(小さすぎて)カメラで撮れない」(男性)

微小貝があるところの砂をすくい、海水を入れました。

「微小貝はあるんですけど、浮かんでいるのがマイクロプラスチック」(NPO法人「黒潮実感センター」神田優センター長)

海を漂うビニール袋やペットボトル、漁業で使われる「浮き」が、紫外線で劣化し、小さく粉々になります。これが、マイクロプラスチックです。

「さらにどんどん細分化して小さくなって、“ナノレベル”までなっているものもある。ナノレベルにまでなると、動物プランクトンが間違えて食べ、動物プランクトンを餌にしているイワシ、キビナゴが全部一緒に食べてしまう。その一部が(人間の)お腹に入る。これだけきれいな柏島でもこれだけ(マイクロプラスチック)がある。きれいな海を見て、きれいな微小貝がいて、気分があがっているところによく見たらマイクロプラスチックもたくさん浮かんでいる。他の誰かではなく自分たち人間の生活から出た物が海へ流れ着いて、打ちあがっている。自分たちの生活の“負”の部分、影響を及ぼしていることを気付いてもらうことで地球に対する負荷を少しでも下げることにつながると思う」(NPO法人「黒潮実感センター」神田優センター長)

これからの生活と地球の未来をどう考えるべきか。美しい海の「現実」がそれを問いかけています。