現場から、SDGs 2030年の世界へ

2021年6月13日【北海道放送】
技能実習生を「幸せにしたい」

過酷な労働環境が問題となっている外国人技能実習生。そんな彼らを幸せにすると約束したある社長の思いです。

北海道北広島市に建設中の北海道日本ハムファイターズの新球場です。仮囲いの作業で汗を流すのは、ベトナム人の技能実習生たち。

技能実習生たちが働く千歳市の建設会社です。

「社長も幸せにすると約束している」(「久健興業」山口健社長)

この会社では、ベトナム人技能実習生24人が働いています。低賃金、長時間労働、そして賃金未払い。技能実習生をめぐり全国で人権問題となっているなか、山口健社長も当初、技能実習生を安い労働力と考えていました。

「一緒に働いてみると全然違った。技術もそうだが、金を稼ぎたいという気持ちが強い。やる気だとかきれいに作業するとか、すごい伝わる」(山口健社長)

週に1回、仕事が終わった後、日本人の従業員が日本語を教えています。山口社長も日本語を教えます。

山口社長が技能実習生たちに共感する原体験がありました。

「小学生のときは貧乏だった。金なくて稼ぎたくて、チャンスをつかみたくて来るという気持ちと、若いときに僕がつらい思い、ひもじい思いをしたというのは同じ気持ち」(山口健社長)

技能実習生たちの寮です。実習生たちを束ねるリーダー、タインさん(34)。タインさんは妻や子どもをベトナムに残し、4年が経ちました。

「幸せになりたいと思った。日本で何年か頑張ってお金ためて、帰っていい仕事がしたい」(タインさん)

新型コロナの影響で一時帰国することもできません。

「会いたいです。子どもが18歳、20歳になって結婚したら、新しい家を建ててあげたい」(タインさん)

「ベトナムでうちの会社が仕事をとって卒業していった子たちを現地採用できれば、幸せにしてあげるという約束はそこでゴール」(山口健社長)

技能実習生たちと交わした約束。働きがいのある共生社会の実現に向けてのヒントがここにあります。