現場から、SDGs 2030年の世界へ

2021年4月26日
厄介者のCO2を資源に!二酸化炭素から「肉」を作る

温暖化の原因の1つ、二酸化炭素。いま、このやっかいものを資源にしようという取り組みに注目が集まっています。

謎の装置が置かれているのは東芝の研究室。

「このスケールで年間1トンのCO2の処理が可能になった」(東芝 北川良太さん)

わずか封筒サイズのこの装置、二酸化炭素が一酸化炭素と酸素に分解されます。この一酸化炭素、実はプラスチックやジェット燃料など、生活に欠かせない様々なものに使うことができるんです。

このように、地球温暖化の原因でもあるやっかいものの二酸化炭素を逆に資源にしてしまおうという取り組みが広がっています。

北海道のコンクリート製造会社にはある画期的な製品が…

「CO2をコンクリートの中に実質的に取り込んでしまう」(會澤高圧コンクリート 會澤祥弘社長)

コンクリートの材料であるセメントを作る時に出てしまう二酸化炭素を集め、冷やして液体にします。それを混ぜることで、なんとコンクリートの強度が1割増すというのです。強度が増せばセメントの使用量も減るため、工場からの二酸化炭素排出量も減り、まさに一石二鳥。

「この脱炭素の時代に沿った新しいテクノロジーで、その時代を変えていく。そういう形の事業モデルチェンジをしないと、生き残っていけない」(會澤高圧コンクリート 會澤祥弘社長)

一方、温室効果ガスなど環境への負荷が問題になっているのが畜産です。

こうしたなか、二酸化炭素から「肉」を作ってしまおうという驚きの取り組みも始まっています。機械の中で培養されているのが…

「現在、水素菌がCO2を食べて、どんどん増えている状況」(CO2資源化研究所 湯川英明社長)

これは二酸化炭素を餌にして増える「水素菌」。この水素菌から動物性たんぱく質を作り出すことができます。

「世界で一番、増殖速度が速い」(CO2資源化研究所 湯川英明社長)

都内のベンチャー企業が見つけたこの水素菌の最大の特徴が増えるスピード。1グラムを24時間培養すると16トンにまで増えるといいます。こうして増えた水素菌を冷やして固め、食感などを加工することで、なんと肉として食べられる食品になるのです。

「ビーフジャーキーのような見た目をしています。さっそく、いただいてみたいと思います。食感はさくさくしていて、味は特に感じませんね」(記者)

増やした水素菌をハンバーグなどに加工する研究を食品メーカーと進めていて、3年以内の販売を目指しています。

「地球環境に負荷を減らすということ、それから永続的に原料が手に入ると。色々な意味で新しい食料源になると期待されている」(CO2資源化研究所 湯川英明社長)

やっかいものが地球を救う…。そんな時代がすぐそこまで来ています。