現場から、SDGs 2030年の世界へ

2021年3月24日【CBCテレビ】
“弱いロボット”が育む優しい心

今回はロボットの話題です。ロボットと聞くと人間ができないことを補い、厳しい環境でも仕事ができる「強い」イメージですが、教育の分野では今、あえて能力を低くした「弱いロボット」が注目されています。

見た目はごみ箱。これはロボットです。

「もしかすると、ごみを入れてほしいんですかね。ちょっと試しに入れてみようと思います。今、お辞儀をしました」(記者)

ごみに近づいても「モコモコ」言うだけ。拾ってあげないといけません。

このロボットを開発した豊橋技術科学大学の岡田研究室では、他にも…。

「今からね、桃太郎をね、話すよ。大きな…、え~と…、何が流れてきたんだっけ…?」

「桃」(記者)

「そうだ、桃だった」

昔話を途中で忘れてしまう“おはなしロボット”や、ティッシュを持ってもじもじしているだけの“ティッシュ配りロボット”など「能力の低いロボット」をあえて開発しています。

「自分の弱いところをさらけ出してみると、周りの人が手をかけてくれることがある。ロボットと人の間でそういう関係を作ってみたい。私たちは“弱いロボット”と呼んでいます」(豊橋技術科学大学 岡田美智男教授)

ごみを拾ってあげる。昔話のストーリーを教えてあげる。ティッシュをもらってあげる。思わず手伝いたくなるこの“弱いロボット”。「やさしさ」を引き出す力があるとして…。

「この弱いロボットの話題が、小学5年生の国語の教科書に、話題として載っかっているんですね」(豊橋技術科学大学 岡田美智男教授)

子どもの教育にも役立てられているのです。

愛知県田原市の小学校で、1~2年生が“弱いロボット”と触れ合う試みが。

「友達になろ。あっちに友達がいるよ、たくさん」

ロボットとコミュニケーションを取りながら、ごみを拾ってあげる子どもたち。

「こっちを向いたりしたので、入れてほしいのかなと思った」(弱いロボットと触れ合った児童)

「そういうこと」(弱いロボットと触れ合った児童)

助けてあげる存在によって優しい心を育む。新しい教育方法としても注目が集まっています。