現場から、SDGs 2030年の世界へ

2020年11月23日【TBSテレビ】
【SDGsプロジェクト】“年間612万トン” 知恵で食品ロスを減らせ

今回は、食品ロスの削減です。日本では、まだ食べられる食品が1年に612万トンも捨てられています。この現実に、企業はどう向き合っているのか取材しました。

最近コンビニでよく見られるようになった、こちらのサラダ。食品ロスを大幅に削減できると期待されています。特徴はこのふた。シール状になっています。従来はプラスチックのふたでしたが、セブン-イレブンではこれをシールに変更しました。

でも、シールにするとなぜ廃棄が減るのか?秘密は専用工場にあります。温度管理が徹底された中で行われるふた付け。サラダが上に持ち上げられふたがつけられますが、ポイントはその直前。窒素や二酸化炭素をカップに充てんし、シールで密封することでサラダの酸化を防げるのです。そのおかげで…

「鮮度を1日延長して店で販売できる」(フジフーズ千葉工場 宮嵜博一工場長)

賞味期限が従来品より24時間延び、店頭での販売期間が60時間になりました。賞味期限が延びれば期限切れによる廃棄が減るというのです。この取り組みは、お弁当でも…

4度以下で保存するチルド弁当のラインでは、極力、人が触らないことで鮮度を徹底管理。牛丼では賞味期限が36時間延び、廃棄が大幅に減ったといいます。

「オーナーも一生懸命、客のために積極的な発注をする。結果それが廃棄につながっていたことも事実」(セブン-イレブン商品本部 笠石吉美総括マネジャー)

セブン-イレブンでは鮮度が長い商品の拡充などで廃棄を去年より13%減らしたといいます。

食べられるのに捨てられてしまう食品は、日本だけで年間612万トン。国民全員が毎日、茶碗一杯分のごはんを捨てている計算です。

「今日運ばれてきたパンで、賞味期限は今日。全く問題なくおいしく食べられるもの」(日本フードエコロジーセンター 高原淳次長)

ほとんどが工場での作りすぎ。ここでは家畜の飼料にリサイクルされます。

一方、食品ロスの削減をビジネスチャンスに変えた回転寿司も…

「シャリハーフ、くら寿司はシャリハーフがあるからよく来ます」(客)

くら寿司が始めたのは「シャリハーフ」というメニュー。その名の通り、ごはんが半分になっています。きっかけは、数年前SNSで投稿が相次いだ“シャリ残し”。

「客も罪悪感をもって残されているのかなと思って、糖質オフのメニューとして販売することにした」(くら寿司広報部 辻明宏マネージャー)

また、ファミリーレストランのロイヤルホストでも去年からごはん少なめというメニューを新設。先月からは小さなビーフシチューなどの少量メニューを拡充しました。

「廃棄量が減るのは社会貢献にもなるし無駄な経費の削減にもなるので、我々にとってもプラスになる」(ロイヤルホールディングスCSR推進部 重田英一担当課長)

SDGsの目標には、企業には「つくる責任」、消費者には「つかう責任」がうたわれています。専門家は…

「一過性ではない。本質的なビジネスを見直すところまで踏み込んだ取り組みが必要になってくる」(愛知工業大学経営学部 小林富雄教授)

食品ロスを減らしながら利益をあげる。新たなビジネスモデルが求められています。