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2020年11月2日【南日本放送】
与論島の美しい海を守る“拾い箱”

鹿児島県最南端の与論島。美しい海を守るために住民の男性が始めた取り組みが、行政や観光客など多くの人が協力しあう形で進められています。

エメラルドグリーンの海に白い砂浜。与論島には、美しい海を求めて毎年6万人を超える観光客が訪れます。しかし、砂浜には流れ着いたごみが…

「プラスチックが多いですね、海ごみは」

海のガイドとして働く池田龍介さん(35)。2014年にUターンした直後から、毎日海岸でごみ拾いを始めました。

「(海が)ちょっと汚れているという感覚があった」(池田龍介さん)

池田さんが1人で始めたごみ拾いの取り組みは口コミなどで広がり、年間でのべ3000人以上が参加するまでに成長。しかし、ある違和感を覚えるようになったといいます。

「ごみ拾いの人と呼ばれるようになった。特定の誰かがやることではなく自分たちの島だし、みんなでちょっとずつきれいにする島、そういう地域がいいと思った」(池田龍介さん)

そこで発案したのが、漂着ごみを入れる専用の箱「拾い箱」です。

「与論町の海岸の近くにある駐車場です。こちらに設置されているのが『拾い箱』です。中を見てみますと、ペットボトルやビニールなどが捨てられています」(記者)

池田さんは2017年に与論町と協力して、島内8か所に「拾い箱」を設置。観光客も含めて、誰もがいつでも海に行ったついでに、ごみを拾うことができる環境ができました。町がごみの回収を担当しています。

「ごみの回収は役場で協力できる形をとっている。(海は)与論町の資源、守っていこうという意識が高い」(与論町環境課 光俊樹さん)

地元では、子どもたちにも海を取り巻く問題について興味を持ってもらおうと、海洋教育にも力をいれています。この日の授業では、池田さんが小学生に漂着ごみについて話しました。

「海って全部つながっているでしょ。地球に海って1個しかないから」(池田龍介さん)

池田さんはこの日、日本が世界の中でもプラスチック使用量が多いこと、そして自分たちも日々ごみを出すことでどこかの海を汚してしまう可能性があることについて話をしました。

「使い捨てがすごく当たり前になっていて(プラスチック使用量は)世界で2番目。使い捨ては減らさなきゃいけない。自分たちにできること何だろうっていうのを、ちょっと難しいかもしれないけど考えてみて」(池田龍介さん)

「自分から積極的にごみ拾いをする」(児童)

「無駄なプラスチックは使わない」(児童)

「自分が1日に使ったプラスチックの量だけ海でごみ拾い」(児童)

「1人の100歩よりも100人の1歩。みんなでちょっとずつきれいにする島づくりができたら」(池田龍介さん)

できることをみんなで少しずつ分け合いながら、美しい海を守りたい。与論島で挑戦が続いています。