現場から、SDGs 2030年の世界へ

2020年11月1日【チューリップテレビ】
【現場から、コロナ後の世界】紅葉の絶景、コロナ禍の立山

紅葉の絶景が広がる北アルプス・立山の山小屋では、コロナに翻弄された1年が終わろうとしています。

3000メートル級の山々が連なる立山連峰。10月上旬、新型コロナウイルスの影響で静寂が続いていた山々に人波が戻ってきました。

「この景色を見れば十分じゃないですか。ベストシーズン」(男性)

「立山といえば紅葉。都会でウロウロしているより全然いいので」(女性)

立山はGoToトラベルが始まってから登山者や観光客が急増。東京が追加されて初めての週末、玄関口となるケーブルカーの駅はごらんのとおり。

「先ほどまではたくさんの人が並んでいたんですが、9時過ぎには日帰りの往復券が売り切れてしまいました」(記者)

立山黒部アルペンルートの入り込み数は夏ごろから徐々に増加し、10月は20日現在で前年同期比の7割まで回復。ただ、山小屋は新型コロナ対策で部屋を個室にするなど収容人数を半分に減らしていて、どこも満室でした。

「東京都の方が予約を入れる前にだいたい埋まってしまった。例年は10月12日を過ぎると(予約が)だいぶ少なくなってきて、お客さんがほとんどいなくなってくる時期なんですけど、GoToトラベルの影響が出ているのかな」(「立山室堂山荘」佐伯拓さん)

あふれた人たちが集まったのが、キャンプ場です。紅葉が見ごろになると、例年の2倍を超えるテントで混み合いました。

「まさかこれだけ(客が)来るとは予想外でしたね。大した事故もなく、みなさん楽しんで帰られているので今シーズンは良かった」(雷鳥沢野営管理所所長・宮崎和也さん)

そして、立山連峰を越えるとまた違う世界が広がっていました。容易に人を寄せ付けない秘境の山小屋。今シーズンは新型コロナの影響で客が3分の1に減りましたが、山の魅力を知り尽くした常連客たちがたびたび訪れ、山小屋を支えてくれました。

「心配だったのは人数しぼっている関係で『予約オーバーです。泊まれません』って言われると思っていたけど、『上平さんだったらいいよ』って言われたのがうれしかった」(アマチュアカメラマン・上平修三さん)

「思ったより人が来た。もっと来ないだろうと思っていた」(仙人池ヒュッテ主人・志鷹正博さん)

「(小屋が)潰れたら困るから、少しでも売り上げの足しになればと」(上平修三さん)

「そうそうは潰れないですよ」(志鷹正博さん)

感染者も出ることなく迎えた最終日。

「今シーズンの締めくくりとして良い風景が見られて良かった」(上平修三さん)

「滅多にない夕焼けです。これで見せてあげられないのが残念」(志鷹正博さん)

新型コロナに翻弄されながらも登山者を受け入れてきた立山の山小屋。その苦難の1年が無事、終わろうとしています。