現場から、SDGs 2030年の世界へ

2020年9月28日【TBSテレビ】
【現場から、コロナ後の世界】アメリカで洗浄便座の売れ行き好調、背景は

アメリカでは新型コロナウイルスの感染が拡大したあと、日本でおなじみの洗浄便座の需要が急激に高まっています。背景には意外な理由がありました。

洗浄便座の普及率が8割の日本に対し、1割程度と言われてきたアメリカでは、新型コロナウイルスの感染が拡大したあと、人々の意識に変化があったようで、メーカー各社は今年に入って、販売数量や売り上げを大きく伸ばしています。

ロサンゼルスにある販売会社に行ってみると…

「こちらに積まれているのは、すべて洗浄便座です。急増する注文に対応しようと、この会社では3倍の大きさの倉庫に引っ越すということです」(記者)

さまざまなメーカーの製品を取り扱っているこの会社では、今年の春以降、売り上げが2.5倍に。注文が増えた一番の理由は、「衛生面」の意識の変化ではなかったといいます。

「去年までは洗浄便座を試してもらうのは、本当に大変でした。多くの人が奇妙だと思っていたからです。でも、トイレットペーパー不足になり、パンデミックはアメリカ人に『大丈夫、試してみようよ』という機会になりました」(販売会社社長 ジェームス・リンさん)

アメリカでは感染拡大と同時に、各地でトイレットペーパーの買い占めが起きました。当時は入手することがとても難しく、「洗浄便座を使えば、トイレットペーパーが節約できる」ということで、一気に需要が高まったそうなんです。

ロサンゼルスに住む俳優のウィルさんも、トイレットペーパーを節約するために洗浄便座を購入したひとり。最初、使うのにはためらいがありましたが、今となっては「生活必需品」だそうです。

「最初に使ったときはビックリしたよ。『ワォ!』って。今ではもう慣れたけどね」(洗浄便座を購入した ウィル・ウエストウォーターさん)

ウィルさんが購入したものと同じタイプの商品は、インターネットで1万円以下で買え、水圧で動きます。アメリカではトイレの近くに電源がないことが多く、フタを取り外して便座に固定したうえで、配管を繋ぎ替えるだけで簡単に使うことができるこの商品は、売り上げがなんと10倍以上になったそうです。

「洗浄便座を使うとトイレットペーパーは節約できるし、みんないい選択肢だって気付いたはずさ」(洗浄便座を購入した ウィル・ウエストウォーターさん)

アメリカではほかにも、感染対策として、日本のメーカーの自動で便器のフタが開いたり水が流れたりする商品の注文が増えています。トイレットペーパーが簡単に手に入るようになっても、洗浄便座は引き続き注目されそうです。