現場から、SDGs 2030年の世界へ

2020年9月15日【CBCテレビ】
【SDGs×コロナ後の世界】消えた生き物、コロナで事態悪化の懸念

三重県の海岸から、最近「ある生き物」が姿を消しました。原因は増え続ける漂着ごみですが、新型コロナの影響で、事態がさらに悪化するのではないかと懸念されています。

津市の白塚海岸。

「流木にひっかかるようにしてマスクが落ちています。これもマスクです。砂をかぶっていますが、袋に入ったまま未使用の新品ですね。あ~、これもそうですね」(記者)

流木やペットボトルなどの大量の漂着ごみの中に、今年7月以降、マスクが目立つようになりました。

「ことしだとマスクも大量に流れ着いてきている。新型コロナの影響によるところなのかなと」(三重県漁連 奥田和敬さん)

これは、今から14年前に、環境保護団体のメンバー・西口恵子さんが撮影した映像です。白塚海岸では2000年以降、毎年のようにウミガメが観察されてきました。しかし、ここ数年、海岸にごみが流れ着くようになると、ウミガメは姿を見せなくなりました。

「ごみがいっぱいあるようなところは、産卵に来にくいので、ウミガメが避けている。ウミガメがビニールを誤って食べたという話も聞く。海の中には、人工物・ごみが浮きまくっているのでは」(白塚の浜を愛する会 西口恵子 代表)

サージカルマスクに使われている不織布はプラスチック製の合成繊維からできていて、リサイクルできないうえ、完全に分解されるには300年から500年かかるという指摘もあります。今、環境問題になっている「マイクロプラスチック」と同じで、マスクごみも生態系に悪影響を与えるのです。

「道に落ちているごみが全て大雨で海に流れる可能性がある。ルールを守って、ごみの日に捨てる、それが本当に大事だと思います」(白塚の浜を愛する会 西口恵子 代表)

「マスクごみ」の問題は、それだけではありません。三重県は、技術的にリサイクルできないサージカルマスクを「燃えるごみ」として捨てるようにルールを定めていますが…

「あ~、今マスクが流されていきました」(記者)

プラスチックごみの中にマスクが紛れ込んでいました。このリサイクルセンターでは職員が手作業でごみを分別しているため、新型コロナに感染するリスクがあるのです。

「できる限り、きれいな状態で分別していただいて、排出してくれるといい」(津市環境施設課 今井一則 課長)

新型コロナウイルスの感染予防に役立つマスク。使った後も、責任をもって捨てなければなりません。