現場から、SDGs 2030年の世界へ

2020年9月2日【CBCテレビ】
【SDGs×コロナ後の世界】社名「コロナー」を逆手に新商品

新型コロナウイルスの感染が拡大する中、岐阜県の手袋メーカーが、接触感染を防ぐ手袋を開発しました。開発のきっかけは、会社の「名前」でした。

自動車の組み立て作業をする時に使う軍手など、主に産業用の手袋を製造している岐阜県輪之内町のある会社。その名前は「コロナー」。「人を温める」というイメージで、太陽の周りを取り巻くガス「コロナ」をベースに、先代が姓名判断も参考にして命名しました。

創業してから45年も経ちますが…。

「『こんな時期に便乗して、こんな名前を付けて、どうするんだ』とお叱りが正直あって」(「有限会社コロナー」菱田男社長)

新型コロナの感染拡大で今年の春ごろから誹謗中傷が相次いだ一方で、社名がきっかけで新たなビジネスチャンスが訪れました。

「電車のつり革が触れない。買い物かごが持てない。エレベーターのボタンが押せない。接触予防で安心感のもてる商品を作れないものかと」(菱田男社長)

今年4月、「『コロナー』という会社なら、コロナ対策に有効な手袋を作れないか」と問い合わせがあり、商品開発に乗り出したのです。

「週3回、病院に通っていたので、そのときに自分で手にはめて実験して、『こういうところが不都合かな』と思えば、いろいろ改良して」(菱田男社長)

菱田社長は去年11月、大動脈解離で入院。退院した後、リハビリに通う中で新商品の使い勝手を自ら確認し、試行錯誤を重ねました。そして、2か月かけて完成させたのが、接触防止手袋「Touch(タッチ)」です。

「キラキラみえるこの部分が銅繊維。社会共用部分を触ったことに対しての除菌・抗菌効果」(菱田男社長)

除菌効果がある銅繊維を手袋に織り込み、夏でも使えるよう薄手にしました。 さらに、こちらの手袋は、除菌・抗菌作用があるだけではなく手袋をしたままATMなどのタッチパネルを操作することができるのです。

銅が電気を通すため、手袋を外さずにタッチパネルなどを操作できる優れモノ。7月からインターネットで販売しています。

「いろいろな問題があったが、何か1歩踏み出すと新しい動きが出てくる」(菱田男社長)

1日およそ100個のペースで売れているこの手袋。今後は、画面にフィルムが貼られているスマートフォンもスムーズに操作できるよう改良を重ねていくということです。