現場から、SDGs 2030年の世界へ

2020年8月28日【山陰放送】
【SDGs×コロナ後の世界】ショッピングセンターの客足が激減、背景にデマ拡散

新型コロナウイルスと「デマ」について考えます。鳥取県にある老舗の商業施設で今月はじめ、突如、客足が激減しました。原因は、新型コロナウイルスに関する根も葉もないデマでした。

ショッピングセンター「パープルタウン」。開店とともになだれ込む客。お目当ては、この日から販売が始まったプレミアム付き買い物券です。1万円で1万2000円分の商品が購入できるというもので、売り場には長い行列ができました。

「本ですね。本は高いので」(客)

「靴を買ったり、本屋でも使えるので。かばんなども考えている」(客)

「開店直後から買い物券を求める客でにぎわう店内ですが、実は、ここ最近は客足が激減していたんです」(記者)

「パープルタウンで“感染者が出た”と聞いたが、本当ですか?」

ショッピングセンターには、このような問い合わせが、相次ぎました。

今月1日、店舗スタッフが新型コロナウイルスに感染した人の濃厚接触者であることが判明。その後のPCR検査でスタッフは陰性であることが確認されました。一方、ショッピングセンターは、すぐに店内を消毒。経緯の説明と、その店舗をしばらく臨時休業する旨を知らせるチラシを店頭に張り出しました。

「1番は客の安全、次に従業員やスタッフの安全、そしてパープルタウン自体の信頼を大切にしている」(パープルタウン 植田雅史さん)

ところが、このチラシがきっかけとみられるデマ情報が、口コミやSNSを通じて拡散。店内でも「感染者が施設内の別の店にも立ち寄った」などのデマが客から聞かれたといいます。

「商品などの連絡で電話した際に、感染者が出たみたいなので、しばらく行けないと答えた客もいたようだ」(パープルタウン 植田雅史さん)

誠心誠意対応したことが、逆に風評被害につながっていました。客の数は、緊急事態宣言が出ていたときよりも少ない、普段の半分程度にまで落ち込みました。アパレル用品を扱うこちらの店でも、目に見えて客足が遠のいたといいます。

「客がデマで減ってしまうと、働いている側としては切ない。すぐいろいろな人に拡散すると、今回は身をもって知った」(店の人)

ショッピングセンターは、店頭やネット上でデマ情報の打ち消しを行っていて、プレミアム付き買い物券で客が戻るきっかけになればと期待します。

「うちの店もそうだが、地域自体が新型コロナの影響で沈んでいたのが、少しでも上がるきっかけになれば、大変うれしいです」(パープルタウン 植田雅史さん)

ショッピングセンターは今後、地元飲食店と協力したイベントを開くなどして、地域のにぎわい復活に努めたいとしています。