現場から、SDGs 2030年の世界へ

2020年8月6日【あいテレビ】
【SDGs×コロナ後の世界】終末期患者と家族に向き合う病院

新型コロナウイルス感染防止のため、今も多くの医療機関が面会制限を続けていますが、中でも終末期の患者とその家族にとって、“会えない苦しみ”は計り知れません。患者家族に向き合う病院の今を見つめます。

「元気ですか。これからね、また会えるようになるって。良かったね」(男性患者の妻)

男性が入院しているのは、余命が短いがん患者のための緩和ケア病棟。新型コロナウイルスの影響で面会禁止の措置が続いていましたが、この日、久しぶりに妻と顔を合わせました。終末期に直面する心の痛みを和らげるには、家族らとのコミュニケーションは欠かせませんが、新型コロナウイルスはそうした時間をも奪ってきました。

「奥さん、なかなか会えなくてごめんなさい」(「松山ベテル病院」看護師長・赤松真美子さん)

こちらの緩和ケア病棟は個室が多く、3密対策も講じやすいこともあり、特例の面会も認めてきました。しかし、その判断は感染状況などにより、刻一刻と変わり、現場は混乱してきました。

「悔しいというか、『コロナさえ無ければ』という思い」(看護師)

移動の自粛が緩和された後、この病院では一時、近親者3人までの面会を認めていましたが、全国の感染者数が増加に転じたため、面会は再び原則禁止、許可制としました。その許可をめぐり、患者の選択肢を広げられないか、看護師たちは模索し続けています。

「面会は近親者としていたところを、大切な人、その人にとって大切な人」(看護師)

自由に会えない状況が続く中、患者と家族をつないでいるのが「オンライン面会」です。

「『学校大変やな』って、おじいちゃん言ってる」(看護師)
「大変やで」(孫)

「コロナの関係で会いに来られなかったでしょ。(夫が)機嫌がいい状態を見て帰ると、私も家で心落ち着く。機嫌が悪い日はちょっとね」(男性患者の妻)
「落ち着け、落ち着け」(男性患者)

 「元の緩和ケアみたいなところをやれた。自分たちが救われたところは大きくある。究極の緩和ケアの神髄。折り合いをつけながら、向き合いながら、本当にその人にとって何が一番いいのか、いつも以上に考えた。すごく五感と心と頭を使った。面会禁止の期間はみんなそんな思いだった」(「松山ベテル病院」看護師長・赤松真美子さん)

「夏休み、遊びに行くからね」(孫)
「楽しみに待っています」(男性患者)