現場から、SDGs 2030年の世界へ

2020年7月1日【TBSテレビ】
【SDGs×コロナ後の世界】上海最大 違法コピー商品市場が窮地

新型コロナウイルスの感染防止のために外国人の入国制限がおよそ3か月間続いている中国。しかし、この入国制限で中国が長年、世界的に批判されてきた、あの問題にも影響が出ています。

上海の地下鉄、上海科技館駅に直結する地下街。カバンや時計、衣類などを扱う店が軒を連ねているのですが、商品には、ある特徴があります。

日本でも流行った、こちらの時計。定価1万円以上するはずですが、そのお値段は…

「これいくら?」(記者)

「200元(約3000円)。良いものですよ」

こちらのイタリアの高級ブランドによく似たバッグは…

「全てスーパーコピーです。本物は約45万円するけど、これはコピーだから約1万円です」(店員)

地下街で売られているほぼ全てがコピー商品なのです。ここには、違法なコピー商品を扱う店がおよそ400店あり、上海最大の、いわばコピー商品市場として知られています。海外から大勢の観光客が訪れる観光スポットだったのですが、新型コロナウイルスの影響で状況が一変します。

「こちらの地下街にはコピー商品を販売する店がずらっと並んでいたのですが、現在はほとんどの店がシャッターを閉めています」(記者)

新型コロナの感染防止策として中国政府は3月下旬に外国人の入国を制限したため、海外からの観光客が全く訪れなくなったのです。商売が成り立たなくなり、コピー商品を扱う店のおよそ8割、300店以上が閉店しました。

「毎日損しています。悲惨ですね」(店員)

「政府からの補助は全くありません。中国政府のやり方、あなたも分かるでしょう」(店員)

「警察だ。動くな!」

実は、これに先立って中国当局は、違法なコピー商品の製造・販売を厳しく取り締まっています。去年1年間に知的財産権を侵害したなどとして7430人を逮捕。逮捕者は前の年より2割以上、増えているのです。今回の取材で「腕時計を見せる」と言われたのですが、その時計が保管されていた場所は…

「バイクの中に入っているんだ」(記者)

最近、警察が頻繁に見回りに来るため、警戒しているのです。

「これはモンブラン。これはIWC。タグホイヤー、約1万8000円です」(店員)

外国人観光客の入国制限が緩和されるのはまだ先とみられ、閉店する店はさらに増えるとみられます。新型コロナの思わぬ余波で、コピー商品が溢れる中国、というイメージが払しょくされるかも知れません。