現場から、SDGs 2030年の世界へ

2020年6月15日【北海道放送】
【SDGs×コロナ後の世界】コロナと災害 同時発生したら避難は?

新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、大雨などの災害時に、いかに感染を予防しながら避難所を運営できるか。今年3月、その現実に直面した町が北海道にありました。浮き彫りになった課題です。

今年3月、大雨と雪解けの影響で川が増水した標茶町。避難所を開設しましたが、そこではいくつかの課題が見えてきました。

3月に避難所となった北海道標茶町の体育館です。新型コロナウイルスの感染拡大で、北海道独自の緊急事態宣言が出ていたさなか、大雨による避難指示で町民が次々と集まってきました。

「2メートル間隔でテープを貼った。間隔をとって座ってもらった。横になったら、隣の区画の人も頭を同じ向きにして頭がくっつかないようにお願いした」(標茶町 総務課交通防災係 伊良子一貴さん)

役場の職員は手探りながらも、避難した住民同士を近づけないよう対応しました。ところが…

「500人入る避難所として計画しているが、当時は210人でいっぱいになり、別の避難所に移動してもらうお願いをした」(標茶町 総務課交通防災係 伊良子一貴さん)

受け入れることができた避難者は想定の半分以下。入りきらなかった人たちを、急きょ、数百メートル離れた別の建物に移しました。国は感染対策として、避難者が1か所に集中しないように、多くの避難所を開設することを求めています。しかし、実現には高いハードルがあります。

「避難所を開設すると、職員が張り付かなければいけない。点々とつくると、物資を運ばなければいけないので、さらに人手が必要。(避難所が)多くできればできるほど、対応はさらに難しくなる」(標茶町 総務課交通防災係 伊良子一貴さん)

防災の専門家は、避難所の数ではなく、避難する方法を増やすことが必要だと話します。

「行政だけでまかなえるかというと、非常に厳しい。ハザードマップをしっかり確認した上で、自宅が安全だと分かっていれば、在宅避難の奨励もコロナ禍では必要な考え方。自分の災害意識を高めて、どう行動するか、今のうちに想像してもらうのが大切」(日本赤十字北海道看護大学 根本昌宏教授)

新型コロナの感染が広がるなか、災害時にどうやって避難するか。日頃から防災意識を高め、準備することがより一層求められています。