現場から、SDGs 2030年の世界へ

2020年6月10日【TBSテレビ】
【SDGs×コロナ後の世界】韓国 新たな情報収集策導入義務づけ

新型コロナウイルスの感染拡大が一時、収まりつつあった韓国ですが、クラブや宗教施設などで集団感染が相次いでいます。感染拡大を防ぐために、危険性の高い施設に10日から導入が義務づけられた「モノ」があります。

首都圏で集団感染が相次ぎ、第2波への懸念が高まる韓国。ソウルの、この教会を訪れる人が必ず持っているのがスマートフォンです。

「建物の中に入る際にはスマートフォンでこのQRコードをかざさなければなりません」(記者)

事前に氏名と電話番号を入力して作成されたQRコードで入場者の情報を記録。感染者が発生した場合、接触者の追跡に利用されます。

「教会は礼拝が避けられません。このシステムは、安心して礼拝ができる環境を作るのに役に立ちます」(中央聖潔教会 ハン・ギチェ牧師)

韓国では、10日からクラブやカラオケ店など感染リスクの高い8つの業種でQRコードを使った「電子名簿」の導入が義務づけられました。教会や映画館などでも自主的な導入が進んでいます。きっかけは、270人以上に感染が広がったクラブでの集団感染です。

「クラブの調査過程で、名簿に虚偽の記載をした客が多く、疫学調査がかなり難航した」(韓国 パク・ヌンフ保健福祉相)

韓国政府が感染対策の柱に据える徹底的な追跡調査が虚偽記載が相次ぎ、うまくいかなかったのです。正確な個人情報と入場時間が記録される「電子名簿」を導入すれば、手書きの名簿で数日かかっていた顧客の調査も30分程度に短縮。迅速な調査が可能になると期待されています。

「感染者が出た際、経路の把握がうまくいくので、便利で安全だと感じています」(カラオケ店社長)

一方、プライバシーが侵害されるとの懸念も出ていますが…

「新型コロナウイルスの克服には必要だと思います」(ソウル市民)

「どんな目的に利用するのかが重要で、使うこと自体は問題ありません」(ソウル市民)

韓国政府は、収集した情報は4週間で破棄するとしています。感染対策は優先されるべきものですが、人権や個人情報の保護をどう担保していくのかが今後、韓国の課題となります。