現場から、SDGs 2030年の世界へ

2020年3月29日【TBSテレビ】
“再生エネ”100%目指すテトリス実業家

アメリカ・ハワイ州は25年後までに州内の電力を再生可能エネルギーで100%カバーすることを目指しています。キーワードは、人気ゲーム「テトリス」です。

ハワイ・オアフ島。ホノルル郊外にある村に立ち並ぶのは、東日本大震災の被災地で利用された仮設住宅です。

「日本式で全部綺麗にされていて、ここに届いたときは新品みたいでした」(村建設を主導したデュエイン・クリスさん)

ここはホームレス対策としてNPOが建設した村なのですが、もう1つ大きな特徴があります。“全ての電力を再生可能エネルギーで”。これはハワイ州全体の目標でもあります。

2045年までに再生可能エネルギーの割合を100%にする法案を5年前に可決。おととしには再生可能エネルギーの割合27%を達成するなど、実際に州全体の再エネ化の動きは加速しています。

「法案の可決に多大な貢献をし欠かせない存在だったのが、ブループラネット財団です」(ハワイ州エネルギー局 スコット・グレン長官)

そのブループラネット財団を創設したのがヘンク・ロジャースさん(66)。1970年代にアメリカから日本に移り住み、ゲームクリエーターとして活躍。世界的な大ヒットゲーム「テトリス」のライセンスを管理する会社の共同設立者でもあります。

「2005年に1つ会社を売却して、そのすぐ後に心臓発作で倒れたんだ。病院に向かう救急車の中で天井を見ながら思ったんだ。『冗談だろ、まだ稼いだお金を何にも使ってないのに!』って」(ヘンク・ロジャースさん)

入院中、人間が二酸化炭素を出し続ければサンゴ礁が死滅すると指摘する記事が目にとまり、ゲーム業界で稼いだ資金を地元ハワイの再生エネルギー化に投じることを決意しました。現在、力を入れているのが、水素を使った自給自足型の発電システムの研究です。

「晴天の日は余った電気で水素を作り、曇りの日に水素を使って発電するのです」(ヘンク・ロジャースさん)

こちらは、既に商品化して普及を進めているリチウムイオン電池システム。太陽光パネルからの電力を効率よく利用できるといいます。災害時の停電を想定したコンテナ型の発電・蓄電システムも開発中のほか、ハワイ州の取り組みの進捗状況についての評価や政治家へのロビー活動も積極的に行っています。

「(Q.ハワイの100%再生エネルギー化は可能だと信じていますか?)信じているじゃなくて、可能だと知っているんです。私たちはやり遂げますよ。最初はハワイ、次はどの島でも同じことをやらないといけないと思います。日本も島ですから、ハワイみたいに」(ヘンク・ロジャースさん)