現場から、SDGs 2030年の世界へ

2020年3月26日【RSK山陽放送】
海プラは誰のごみ?女子高生が調査

岡山県の女子高生たちが、瀬戸内海の海洋ごみをなくしたいと研究に取り組んでいます。島に流れ着くごみは、どこから来ているのでしょうか。

多島美の絶景を誇る瀬戸内海。去年、「ニューヨーク・タイムズ」で行くべき目的地に選ばれるなど、今や世界が注目する海です。

しかし足元に目をやれば、島々はペットボトルなど海洋ごみの山。高校生たちが回収してもきりがないほど、次々に流れ着いてきます。その多くは内陸部から出た生活ごみ。ポイ捨てとも限らないといいます。

瀬戸内海の海洋環境を守る活動を行う山陽女子中学・高校の地歴部の生徒たち。SDGsアワードを受賞するなど、その活動は国の内外で高く評価されています。この日は、海底ごみを調査しました。

「海底にどんなものが埋まっているか、自分たちの目で見ることができれば」(山陽女子中学・高校地歴部 新名紗彩さん)

瀬戸内海の沖合に底引き網を沈め、20分ほど船を走らせます。引き揚げられた網に入っていたのは、たこやかにと一緒に出てきたのは、大量のプラスチックごみ。これが今の瀬戸内海の海底の姿です。

「こういうものがどんどん小さくなって、最終的に『マイクロプラスチック』になる。目に見えないくらい小さくなるので、回収が難しくなる」(山陽女子中学・高校地歴部 新名紗彩さん)

今、世界的に問題になっている海洋プラスチック。2050年には海の魚の量を上回ると予測されています。「すでに影響は出ている」と専門家は指摘します。

「(東京湾の)カタクチイワシを解剖して、胃と腸の中を調べた結果、約8割のイワシからマイクロプラスチックが出てきた。回りまわって人にも影響が出る。我々は自分が捨てたごみを、我々の口に入れているかも知れない」(東京農工大学 高田秀重教授)

生徒たちは、回収したプラスチックごみの出どころを分析します。その結果は、内陸部に住む人たちによって海が汚されているという現実を突きつけます。

「真庭(瀬戸内海から45キロ)って書いています」

「広島県呉市…」

「ごみを捨てる人たちの意識が変わらないと、私たちがどれだけ活動しても、海がきれいになることはない。これだけ海洋ごみがたくさんあることを、もっと多くの人に知ってもらいたい」(山陽女子中学・高校地歴部 鶴田侑子さん)

「SDGsの目標の中にある『だれ一人漏れないように』。(内陸部の)商業施設で分け隔てなく、多くの皆さんに知っていただけるよう啓発活動に取り組んでいるので、そういったところから『ふだんの生活が海洋ごみに直結している』ということを知ってもらいたい」(山陽女子中学・高校地歴部 井上貴司教諭)