• ■2019年6月11日 放送

東京福祉大学 新入学の「研究生」在留資格認めず

「消えた留学生」としてお伝えしてきた問題で、国が異例の厳しい対応に乗り出しました。東京福祉大学に対し、新たに入学する研究生と呼ばれる、「非正規」の留学生には在留資格を出さないことを決めました。

内部資料に並ぶ、「所在不明」の文字。

「教室から研究生たちが続々と出てきました」(記者)

JNNが追及を続けてきた、東京福祉大学の「消えた留学生」問題。

「40人ぐらいいたけど、卒業するときは半分くらい」(研究生)

文科省と入管庁による調査結果が11日、公表されました。東京福祉大学では、2016年度からの3年間で、およそ1万2000人の留学生を受け入れ、そのうち1610人が「所在不明」に。多くが非正規の「研究生」と呼ばれる留学生で、不法残留も増えたとしています。

「多数の留学生の安易かつ不適切な受け入れや、不十分な在籍管理が、大量の所在不明者や不法残留者等の発生を招いていると認められました」(柴山昌彦文科相)

文科省と入管庁は大学の責任は重大として、新たに入学する研究生について、当面、在留資格を認めないことを決めました。在籍管理とともに問題とされたのが入学選考のずさんさです。日本語の能力を測る5段階のレベルのうち、大学進学には一般にN2以上が求められていて、研究生は学部生になる準備を目的とした原則1年のコースのため、N3以上とされていますが…

「N4N5も、なかなかおぼつかない、そういったレベルでも厳しい学生が多数存在しているのではないかという状況が確認できたと判断しております」(文科省と入管庁の会見)

JNNが探し当てた所在不明の研究生たちは…

「入るの簡単。テストも簡単だし。自分の国とか、できるだけの会話、書いてできた」(所在不明とされる研究生)

Q.どうして東京福祉大学に?
「どこも行けなかったから」(所在不明とされる研究生)

試験は書類審査と面接のみで、合格率は9割以上。授業は週に10時間で、アルバイトがしやすいと宣伝されています。

「研究生でしょうか、銭湯の2階に入っていきます」(記者)

研究生の受け入れ拡大に伴って、教室は銭湯の2階など、周辺の住宅街10数か所に点在する事態に。教室の中にトイレがあるという場所も。用を足すために無関係の学生が教室にくることもあるといいます。専門家は、留学という名に値する教育ができていたのかと疑問を呈します。

「大学の授業を受けられる日本語能力がない人たちですから、(授業を)聴講しても内容が分からなかったので、そこは最大のミスマッチだったと思います。日本語能力に達していないというのが最大のネックなので、そこを上げてあげる教育というのをすべきだったと思います」(留学生政策に詳しい 東京工業大学 佐藤由利子准教授)

文科省と入管庁は、今後、他の大学でも在籍管理が著しく不適切な場合は、学校名を公表した上で、留学生に在留資格を与えない新たな制度を導入するとしています。

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