現場から、海を殺すな プラスチック汚染

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2019年6月15日放送

なくせ!海洋プラごみ 日本の技術で

15日に開幕したG20エネルギー・環境大臣会合、テーマの一つは「海洋プラスチックごみ」です。深刻化する問題の対策に日本の技術が役立つか、注目が集まっています。

「最も重要なことはプラスチックごみの海への流出をどのように抑えるかです」(原田義昭 環境相)

G20としては初めてのエネルギー・環境大臣会合が15日から長野県軽井沢町で始まりました。大きなテーマの一つは、世界的に問題となっている「海洋プラスチックごみ」への対策です。

漁に使う網が足に絡まって溺死した海鳥。こちらは、身動きがとれなくなったカメ。近年、こうしたプラスチックによる海洋汚染の影響が世界中で深刻化していて、環境保全団体のWWFは廃プラスチックを大幅に削減するよう日本政府に提唱し、G20にも検討を求めています。「ペットボトル」など、私たちが日々使っている使い捨てのプラスチック製品も海に流れ出すと深刻なごみになります。

対策の一つとして、日本が今回の会合でアピールしたのが、こちらの紙コップです。なぜ、この紙コップがプラスチックごみ削減につながるのか。開発した企業を取材しました。

「実は一般的な紙コップの中にはポリエチレンがコーティングされている。生分解性プラスチックをコーティングすることによって、このまま土の中に埋めても全部が自然に分解する」(三菱ケミカル 柏谷一郎さん)

コップにコーティングされているのは、とうもろこしなどから作られた「生分解性プラスチック」。もし、道端や海に捨てられても、微生物の力で水と二酸化炭素に分解され、数か月後にはなくなります。コップだけでなく、ストローやレジ袋などの開発も進めていますが、担当者は「技術だけではごみ問題は解決しない」と強調します。

「『分解しますよ』ということばかり宣伝するとポイ捨て助長になってしまう。トータルで、ごみ問題を考えていくというのは政府とか自治体、各国の規制含めて、考えていかなければならない」(三菱ケミカル 柏谷一郎さん)

また、15日の会合では、世耕経済産業大臣が日本国内でのレジ袋の有料化を東京オリンピック・パラリンピックに間に合うよう、来年4月1日から実施する方針を表明しました。

身の回りにあふれるプラスチック製品。技術革新とあわせ、私たち一人一人が意識を変えること。それが問題解決の糸口になるはずです。

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