1万通の手紙 池袋暴走事故が問うもの

2021年1月19日放送【これまでのオンエア】
池袋暴走事故裁判“衝突直前は時速96キロ”、会見では「民事提訴」「被害者参加制度」も

東京・池袋で親子2人が死亡するなどした事故の裁判で、現場で捜査にあたった警視庁の捜査員が証人として出廷し、親子に衝突する直前の速度が「時速96キロだった」と証言しました。

旧通産省工業技術院の元院長・飯塚幸三被告(89)は、乗用車で次々と歩行者らをはね、松永真菜さん(31)と娘の莉子ちゃん(3)を死亡させたほか、9人にけがをさせた罪に問われています。

19日の裁判で、証人として出廷した警視庁の捜査員は、事故当時の乗用車のスピードについて「現場に続くカーブの直前では時速53キロだった」とした上で、「車はそこから加速を続け、親子と衝突する直前では、時速96キロだった」と証言しました。

裁判の後、遺族の松永拓也さんは会見で、飯塚被告が無罪を主張したことで刑事裁判が長期化することが予想されるため、民事訴訟を並行して進めていることを明らかにしました。

「何よりも早く、何が起きたのか、何で2人が亡くならなければならなかったのかというのを(民事裁判で)加害者に聞いてみたい。直接真意を。まだ話したことがないですから」(遺族 松永拓也さん)

また、被害者が裁判のために会社を休む際、有給休暇を使わざるを得ない現状を踏まえ、裁判員のように「特別休暇制度」を認めて欲しいと訴えました。

「明確なルールがない以上、会社というのは、ルール作りがしづらいと思うんですね。私は別に自分の会社を責めているという意味ではなく、今後の社会のために犯罪被害者の方が特別休暇を取りやすくなるように」(遺族 松永拓也さん)

松永さんは、ほかの交通事故の遺族とともに、制度の改正を厚生労働省や法務省に働きかけていくということです。