【現場から、】平成の記憶


2019年3月22日
「バブル」「氷河期」激動の“就活”

今回は就職活動です。リクルートスーツ姿の学生が、景気の波に振り回された30年間でした。

今月から本格的にスタートした就職活動。

「不安はないです。自分に自信を持っていた方が、絶対に良いと思うので」(女性)

深刻な人手不足の中、熱を帯びる企業の採用競争。学生に有利な「売り手市場」が続いていますが、平成の始めも“学生優位”の時代でした。バブル景気真っただ中の平成元年(1989年)。優秀な人材を確保するためにこんなことまで…

「新入社員には車をプレゼントする」

300万円相当の車をプレゼントする企業もあれば、挨拶代わりにスキー旅行を学生にプレゼントする「青田買い」も行われていました。

「タダほど高いものはないと言いますから。何があるか」(男性)

この頃の求人倍率は2.86倍。内定の二股、三股はあたりまえで、内定を辞退する学生には企業もこの怒りよう…

「あなたと約束したよな。『内定すれば絶対逃げない』と。あなたは『逃げません』と言っていたじゃないか」

しかし、バブルの恩恵もここまででした。

「採用の数がすごく減っている」(女性)

バブル崩壊によって、売り手市場から一転、「就職氷河期」に突入したのです。求人倍率は、バブル期の半分以下に落ち込みました。その後、少し回復したかと思いきや、世界規模の金融危機「リーマンショック」が発生。大企業が続々、赤字に陥ります。

当然、就職活動にも影響が…

「他の会社の内定を断ってまでこの会社に決めたので、怒りよりも悲しみの方が大きい」

企業から採用の内定を取り消され…

「派遣切りを許さんぞ」

派遣労働者が突然契約を打ち切られる「派遣切り」が、社会問題になりました。

そして今。景気回復を経て、平成最後に再び売り手市場となる中、苦しいのは中小企業です。

「従業員の規模によって、この求人倍率は差が大きくなる」(リクルートキャリア就職みらい研究所 増本全所長)

人材確保に苦しむ中小企業向けに、あるビジネスが登場しました。企業の「採用活動」を請け負う会社です。

「特に中小企業だと、採用担当専任で置くのはなかなか難しい」(レガシード 近藤悦康代表取締役)

会社紹介のビデオ制作のほか、説明会やワークショップの仕組みを提案します。選考そのものに関わることもあります。

「ノウハウ的なところも含めて、依頼が増えているなと感じます」(レガシード 近藤悦康代表取締役)

変わり続けた平成の就職活動。選ぶほうも、選ばれるほうも、悩み続けています。