虐待死ゼロに向かって

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2019年6月19日放送

“体罰禁止”虐待防止法成立、児童相談所救う医師の試み

親による体罰の禁止が明記された改正児童虐待防止法が可決、成立しました。児童相談所と他の機関との連携も盛り込まれましたが、法律に先駆けて、連携を深めようという医師がいます。

「お父さんにぼう力を受けています。先生、どうにかできませんか」(栗原心愛さんが書いたアンケート)

SOSを発していたにもかかわらず、虐待され、亡くなった栗原心愛さん(10)。児童相談所は心愛さんの訴えを知りながら自宅に帰す判断をし、事件が起きました。

「児童相談所は手いっぱいで、関係機関との連携が必要」。そんな思いから、動き出した医師がいます。神奈川県立こども医療センターの小児科医・田上幸治さん。弁護士と共に、ある仕組みを作りました。児童相談所や教育機関、警察など各機関の担当者が集まる場所を病院内に作り、一体となって虐待に対応する体制を作ります。

「(各機関が)顔の見える関係で連携して協力していかないと対応できない」(神奈川子ども支援センターつなっぐ 田上幸治 代表理事)

さらに、虐待された子どもに専門の面接官が話を聞き、その様子を、各機関の担当者が別室でモニタリングします。

「子どもが児童相談所や警察、医療機関で何回も繰り返される面接で、話をしなければならない。つらい体験をできるだけ負担少なく1回で終わらせる」(神奈川子ども支援センターつなっぐ 田上幸治 代表理事)

19日、改正児童虐待防止法が可決、成立しました。改正法には、親の体罰禁止が初めて明記されたうえ、児童相談所への医師や保健師の配置の義務化や弁護士の配置促進などが盛り込まれました。

「それぞれの機関が協力して、お互い得意なところを利用しながら、不得意なところを補いながら協力することによって、大きな力になると思います」(神奈川子ども支援センターつなっぐ 田上幸治 代表理事)

田上さんらは、一時保護をしたあとのことも視野に入れた本人や家族に長期的な支援ができないかと考えています。

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