【現場から、】なくせ!危険運転

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2018年12月4日 放送

17歳長女が証言、見守る女性は

あおり運転の末に起きた東名夫婦死亡事故の裁判。2日目の4日は、両親を亡くし自らは奇跡的に助かった17歳の長女が、法廷で証言しました。その姿を見守ったのは、飲酒運転で幼い娘を失った1人の女性でした。

4日朝、特別な思いを持って、横浜地裁に向かう女性がいました。

「彼女が心細くなければいいなと」(飲酒運転の事故で娘を亡くした山根和子さん)

山口県に住む山根和子さん。18年前、4歳の娘を飲酒運転による事故で亡くしました。自分と同じような事故や事件の遺族を支援する活動を続ける中で、出会ったのが、東名夫婦死亡事故で両親を亡くした長女でした。

「自分だけではなく、妹がいて、私の方がお姉ちゃんだから頑張らなくちゃと」(山根和子さん)

危険運転致死傷などの罪に問われている石橋和歩被告(26)の裁判。2日目の4日は、まだ17歳の長女が1人で法廷で証言すると聞き、山口県から駆けつけました。

「おばちゃんおるからねって。近くにいるよって、とにかく彼女に伝えたい」(山根和子さん)

法廷に座る石橋被告の前に立てられたのは、三脚付きのスピーカー。別室にいる長女に、検察官がモニター越しに質問を重ね、傍聴席には音声だけが響きます。

「お父さんが石橋被告から言われた言葉は?」(検察官)

「『殺されたいのか』とか、『高速道路上に投げてやろうか』とか、『海に沈めるぞ』とか」(長女)

あの時、長女はワンボックスカーの助手席に座っていました。執拗なあおり運転を受けた末、追い越し車線に停車。石橋被告から車の外に引っ張り出されそうになった父親の腕を、必死につかんでいました。

「やめてくださいと言って泣いてしまいました。父が本当に高速道路に投げ出されてしまうと思いました」(長女)

 そして…

「後ろから何かが来て、車が揺れて少し前に進んだのを覚えています。肩にシートベルトが当たって痛かったです。父と母がいないのを確認して妹に呼びかけたら、座席の下に転がっていました。何が起きたのか分からなくて不安で、友達に電話しました」(長女)

「ご両親が病院で亡くなったと聞いたときは、どうでしたか」(検察官)

「もう二度と会えないと思って、悲しくなりました」(長女)

「今涙ぐんでるけど…、こんなこと聞いてごめんね」(検察官)

「いや、こちらこそ、すみません」(長女)

長女の証言を聞いた、山根さんは…

「しっかりひと言ひと言、はっきり受け答えをしていて、そのしっかりしている裏が、裏の思いですよね、彼女のね。この1年間どうだったかなと想像すると、やっぱり悲しいし」(山根和子さん)

事故の後、長女は4つ年下の妹と共に、母方の祖父母の家で暮らしています。祖父母の前で、悲しそうなそぶりをみせることは、ほとんどありません。

山根さんは半年前、長女に初めて会った時、思わず、その場で抱きしめてしまったと話します。

「本当にこの小さな体でね。頑張ってきたんだなと思って」(山根和子さん)

この時、長女もまた自然と涙があふれ出たといいます。

「何だろう、他の人に言われるのとまた違って、温かく接してくれたから、すごいなんか心の底から、何ていうんだろう、込み上げてきて」(長女)

4日の法廷で、どのような刑罰を求めるかと問われた長女は…

「世の中には、まだあおり運転がたくさんあるから、少しでも減らすよう重い刑罰にしてほしいです」(長女)

「自分の思いだけではなくて、社会全体が変わってくれればという、そこまで考えるというのが私は本当にすごいなと」(山根和子さん)

5日は、石橋被告への被告人質問が予定されています。


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