今週の一筆
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08月06日の放送

孤独・孤立、五輪後がとても心配! 一方通行の社会ではなく、多方面通行の社会を!

坂本哲志 孤独・孤立対策担当大臣

対談を終えて

 五輪の熱戦が続く中、コロナ感染者は激増、企業倒産や自殺者数も減っていない。そこで今回は、半年前にコロナ禍で若者・女性の自殺者数が増加に転じたのをきっかけに設立された「孤独・孤立対策担当大臣の坂本哲志さんにゲストにきていただいた。

 「英国で初めてできて、日本は二番目です。各国の大臣や担当者といろんな話をしました。例えば英国でははじめ、定年退職した高齢者の方の孤独・孤立問題でしたが、調査をしてみたら若者も多いということがわかった。EUでは北欧では孤独を感じる人が少なく、南欧では多い、と言われていましたが、これも全部横並びで20%以上が孤独を感じている。オーストラリアはまだ高齢者の孤独が多いけど、『男達の部屋』という公的な場所を作ってサポートしているんだそうです。それほど、孤独・孤立の問題は様々です。孤独感がどこからくるか?貧困、友達がいない、非正規労働での失業等々、原因から調査しなければならないので、対策が難しいんです」

 まずはNPOを集めて実情を聞くところからスタートしたという。「まず調整会議を作りました。問題が各省にまたがっていますので。それからNPOからの意見聴取をするフォーラムを開始。NPOはそれぞれやっていらっしゃることが違う。ホームレス支援、子ども食堂、独居老人の見守り、活動の状況が全く違う。それにどう対応していくか」

 「でもまず出てきたのは地方自治体の窓口に行くと『何をお困りですか?なぜお困りですか?』聞かれるということ。(傷口に)塩をぬるような対応ですよね。ここはしっかり教育・訓練してください、とお願いしました」

 早速、60億円規模の孤独・孤立対策に取り組むNPO等への緊急支援策を決めたが、具体的には?「例えば子供の居場所作り。『子ども食堂』なんか公民館などの公的施設がコロナで使えない。これは連休前にもお願いしたし、夏休みに向かってもお願いしています。フードバンクなんかにも備蓄米を提供したりしています。ただ私たちは実態の把握はある程度できますが、そこに具体的に手を差し伸べるのがなかなか難しいところがあります。そこはNPOと地方自治体の仕事になります。私たちはこの方達が働きやすいように支援をしてくことになります」

 ただ、60億円出しても、実際に手元に届いてないとう声もありますが? 「いろんなところに障壁があると思います。NPOの皆さん達はこれまで自力でやってこられた非政府組織。なかなか予算をもらうということになれていらっしゃらない。『必要なものをどんどん言ってください』と言っています。地方自治体、これは選挙のテーマにあまりならないんです。町長さん、市長さん・知事さんは『日本一子育てをしやすい町にします』とか『中学生まで医療無料化します』とはどんどんおっしゃいますが、孤独・孤立に陥っている方に、こうしますでは票にならない。だから今後それぞれの自治体や地方のNPOと意見交換しながらこの隠れた部分を掘り起こしてくれ、と言っていきます」

 今後は? 「成長戦略への予算配分があるんですが、みんながいきいきと働けることが、そして誰にでも相談できるような体制を作ることが成長戦略の土台・基盤であると主張していきます。その為の実態把握調査も2万人規模でやります。独立独歩で活動していらしたNPOの皆さんの横の連絡網を今作っています。それからまもなくアクセスしやすい方法等をPRするHPも完成します」

 五輪後がとても心配だという坂本さん。「つながりがない、というところから始まってますし、それが目に見えないものであるだけに非常に難しい仕事です。どう届かせるか、そして届いてみんながそれを確認しあうようになれば、社会全体が少し変わってくると思います。一方通行の社会では無く、多方面の通行の意思疎通ができる社会にしていきたいと思います」

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川戸 惠子 (かわど けいこ)

兵庫県姫路市生まれ。
東京都立日比谷高校卒業、お茶の水女子大学国語国文科卒業。


 アナウンサーとして東京放送(TBS)入社「お昼のニュース・スタジオ」(ラジオ)「ニュース・デスク」(テレビ)のニュースキャスター等を 務める。
 報道局政経部記者に異動後、自治・建設・国土・郵政省等を担当するかたわら、選挙本部で選挙番組を担当。
 その後、報道局政治部部長や解説委員等を経て、現在はTBSテレビ・シニアコメンテーターとして「国会トーク・フロントライン」(CS放送「TBS NEWS」)のプロデューサー兼司会、選挙番組を担当。

この番組はCS放送「TBS NEWS」で放送しています。
再放送:8月6日(金)23:00/8月7日(土)9:30/8月8日(日)0:30