今週の一筆
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08月21日の放送

特措法改正、スピ−ドも大切だが根本には「自由と強制」の問題があるので精査した上で

大島理森 衆議院議長

対談を終えて

 今週のゲストは衆議院議長の大島理森さん。早速、なぜ臨時国会を早急に開かないのか聞いた。

 「野党の憲法に基づく要求、しっかりと受け止めました。ただ通常国会で膨大な予算成立。政府の予備費も膨大。それを政府が適正に・公正に執行していただかないと。その時間が必要。その代わりでもないが、閉会中審査をコロナ対応は厚労委、災害対応で国交委、予算委員会等を毎週1回開くことにした。それをわかっていただきたい。いつ開くかは、9月にも自民党の役員改選があると聞いている。そこから、自ずから臨時国会の日程が出てくると思う」

 しかし、コロナ対応はスピ−ドが必要では?特措法改正は閉会中審査ではできないのでは?「もちろんスピ−ドは大事だと思う。しかし、改正の根本にあるものをよく考えてほしい。『自由と強制』、人権や自由の保障をストップさせていいのか。今のままでできることがあるのではないか。そこを精査した上での改正の方がいいのではないだろうか」

 いっそ通年国会にしたら?とことん議論ができるのに。「先ほど言ったように、法律を作った後はそれを執行するための時間が必要。ただ与野党合意すれば通年国会でもいいが、そもそも通年国会に反対するのはむしろ野党の方。期限を口実に法案を左右する。また国会審議も現状は必ず『総理出てこい』となる。でも各省、責任ある大臣がいらっしゃるのだからそういう方との議論に重点を置くべきで、国の大きなことや、基本的な姿勢、将来のあり方については党首討論でやればいい。その意味で通常国会で党首討論を開けなかったのは残念だった」

 通常国会はコロナ国会だった。どう対応?「そう。2月に入ってすぐ考え始めました。基本はいかなることがあっても国権の最高機関たる国会は絶対に休んではならないということ。そのためには議員皆さんのそれぞれのコロナ対応が第一。そして国会議事堂・議員会館・議員宿舎、多くの方々に万全の対応をはかってもらった。それから各党・各会派の議運委員長にお願いして、密にならないような議場での対応を考えてもらった。また、『感染者が少数の場合』、『かなりの数の場合』、『定足数の3分の1にも満たない場合』の3つのケ−スについても議論してもらった」

 オンライン審議は?「憲法には『出席』が必要とある。これは生身の人間の代表である国会議員が実際にその場にいなければならないということだと思うので無理。万々が一の異常事態の場合はICT(情報通信技術)を使ったやり方も考えなければならないかもしれないが、議長は、ハウスの自律権を持っていると思うので、その時に使えばいいので、通常は必要ありませんし、憲法改正は、必要はないと思います」

 国会と政府の関係は?「国会の役割は、行政府を作る=総理を選ぶ議院内閣制、立法府=予算・法律を作る、行政の監視です。野党が批判するのは当たり前ですが、与党も公正にやっているか、自分たちの意見が反映されているのかどうかチェックする必要があると思います。私も時々申すことがありますが」

 最後にポスト安倍目指して、皆一斉に動き出していますが、ベテランの政治家としてどう思うか?「安倍総理も頑張っていますが、むしろ新型コロナの下での日本の政治をどう乗り越えるか、全力を挙げるのが我々の義務だと思います」

 議長公邸の周りを散歩するのが日課だという大島さん、季節の移り変わりなど自然のありようが目に付くようになったという。「議長公邸には狸が2匹でてきたんですよ。皇居にはたくさんいますから、そこから来たんでしょうね。でも以前は歩いているとまずは『このお店に入ったら美味しそう』っていうばかりが目に入っていたんですけどね!」

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川戸 惠子 (かわど けいこ)

兵庫県姫路市生まれ。
東京都立日比谷高校卒業、お茶の水女子大学国語国文科卒業。


 アナウンサーとして東京放送(TBS)入社「お昼のニュース・スタジオ」(ラジオ)「ニュース・デスク」(テレビ)のニュースキャスター等を 務める。
 報道局政経部記者に異動後、自治・建設・国土・郵政省等を担当するかたわら、選挙本部で選挙番組を担当。
 その後、報道局政治部部長や解説委員等を経て、現在はTBSテレビ・シニアコメンテーターとして「国会トーク・フロントライン」(CS放送「TBS NEWS」)のプロデューサー兼司会、選挙番組を担当。

この番組はCS放送「TBS NEWS」で放送しています。
再放送:8月21日(金)23:00/8月22日(土)9:30/8月23日(日)0:30