今週の一筆
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09月13日の放送

日韓関係、冷静な対応は必要だが、原理原則や国際的ルールを曲げてはできない

薗浦健太郎 内閣総理大臣補佐官

対談を終えて

 今回の収録は組閣前の9月9日、ゲストはワシントンから1泊2日で帰ってきたばかりの薗浦健太郎内閣総理大臣補佐官。就任から丸2年、中長期的な観点から日本の安全保障政策戦略を組み立ててきたそうだ。で、まずは緊迫している日韓関係について。

 「そもそも、朝鮮半島出身の労働者の問題は国際法できちんとけりがついている。国際法上の約束はその国全体を縛るもので、大法院というその国の3権の1つがそういう判決を出したからといって、それが全体を縛るものではなく、常識外れ。『ホワイト国』のことも軍事的に使用可能な物質の管理の問題ですから、きちっとするのが当たり前。そもそも3年間も行く先を話してくれと言っても拒否してきた。だからアジアで唯一、韓国に出して来たのを普通の国並みに戻し、個別審査に切り替えただけです。現にその後、個別審査で3件許可を出しています」

 でもその後、GSOMIA(ジーソミア)破棄表明など韓国側はますます態度を硬化。観光客も激減。このままでいいのか? 「国際社会の中で『日本は無理難題を言っても押しつければ降りるんだ』というイメージをつけられていいんですか? 少なくとも原因は韓国が作ったんですから。レーダー照射事件もありました。自衛隊員の命が脅かされたのに、なんだかよくわからない理屈を並べてぐちゃぐちゃにする。日韓関係をただす責任は全て韓国にあるんだろうと思います。そこを認めるのが先だと思います」

 GSOMIA破棄でアメリカは? 「米朝プロセスに文在寅政権はいない。米国がどの国を信頼しているか、それでわかると思います」「我々にとって朝鮮半島はどういう存在か、長い長い歴史的経緯があるわけです。完全に向こう側に行ってもらっては困る。冷静な対応が必要です。ただし、自分たちの原理原則や国際的なルールを曲げてまで、ということはできません」

 米中貿易摩擦の影響が懸念されるが? 「中国に対しては国際ルールに従ってやってよ、ということです。借金の代わりにその国の主権を奪い取るのはよくないですよね、と。これまでは、米国は中国に関与政策を取ってきた。友好国になって経済発展を支援すれば巨大な市場もできる。ただ、去年の11月からこれががらっとかわった。共産党一党独裁・軍事拡大、これは我々にとって受け入れられないと。ペンス副大統領の演説や、その後の国防産業報告書で、中国は競争相手だと表明しました。共和党のトランプ政権だからではなく、民主党も議会全体も考えを変えたんです。もちろん対立しない方がいいんですよ。でも、そういう局面に入ったという覚悟をもって対応しなければ」

 在韓米軍撤退論は? 「韓国はアジア方面の最前線。最終的には撤退しないと思いますよ」。ホルムズ海峡問題は? 「どこに参加するかしないかではなく、日本にとっては最大の原油輸入場所。死活問題です。日本独自の考えで行動しなければ。核合意には参加していないけれど、仲介役はできると思いますよ」

 最後に、薗浦さん自身の今後について聞いたら「インドや太平洋諸国を回って我々の考え方を共有する国が増えました。日本の安全保障環境を考えるときに、海洋国家として海の秩序やルールを共有するのは大切なことです。そんな仲間をもっと増やしていきたいと思っています!」

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川戸 惠子 (かわど けいこ)

兵庫県姫路市生まれ。
東京都立日比谷高校卒業、お茶の水女子大学国語国文科卒業。


 アナウンサーとして東京放送(TBS)入社「お昼のニュース・スタジオ」(ラジオ)「ニュース・デスク」(テレビ)のニュースキャスター等を 務める。
 報道局政経部記者に異動後、自治・建設・国土・郵政省等を担当するかたわら、選挙本部で選挙番組を担当。
 その後、報道局政治部部長や解説委員等を経て、現在はTBSテレビ・シニアコメンテーターとして「国会トーク・フロントライン」(CS放送「TBS NEWS」)のプロデューサー兼司会、選挙番組を担当。

この番組はCS放送「TBS NEWS」で放送しています。
再放送:9月13日(金)23:00/9月14日(土)9:30/9月15日(日)0:30