今週の一筆
【画像】

07月26日の放送

アメリカファーストの時代は、日本外交の転換点!

自民党 山口壯 衆議院議員

対談を終えて

 今回のゲストは、自民党衆議院議員・衆院拉致問題等特別委員長の山口壯さん。「参院選挙での与党の勝利は「政治の安定」を訴えたから?」とたずねたら、「いやいや、政治って安定だけじゃダメなんです。政治は機能して課題に対処するのが大切、実現力を発揮しないと!」

 外務省出身、元外務副大臣・衆院安全保障委員長などの要職を歴任した山口さん、「今年は日本外交の転換点」とおっしゃっているので、今回はその話を。

 「戦後日本は吉田茂首相の『安保はアメリカに任せ、日本は経済中心にやっていこう』ということでスタートした。しかし、実はこの時の日米安保条約は、基地は提供したものの必ずしもアメリカ側の防衛義務はない不平等のものだった。それを1961年、岸首相がアメリカ側に日本有事の際の防衛義務を追わせるように改定したんです。このいきさつを知らない日本人が多いが、片務条約ではありません」

 でもトランプ大統領は「片務条約だ。日米安保見直しを」と広言しているが? 「アメリカはアフガニスタン侵攻以来、国力がどんどん落ちています。オバマ大統領時代にはもう『アメリカは世界の警察だ』というのをやめています。トランプはさらに『アメリカファースト』ですし」

 その中で日本はどうする?自衛? 例えば今回のホルムズ海峡の有志連合は? 「アメリカが勝手に核合意を離脱、勝手に制裁を強めているのではと考えている国も多い。ただ日本のタンカーが襲われたら当然、日本自身が守らなければならないのも確かです。これは海上警備行動でできます。他国は無理だが」

 日韓は? 「地元で聞くと、ほとんどが怒りをあらわに。韓国でも同じでしょう。でも真珠湾で何が起きたか? アメリカは圧力をかければ日本は後ろに下がると考えて石油禁輸等をした。が、結果は真珠湾攻撃です。コミュニケーション不足、お互いのことをもっと知り、理解することが必要です。今すぐは無理でも、そこを解きほぐしていかねば」

 「北東アジア連携構想」を唱えていらっしゃるが、なぜ? 「環太平洋はTPP、ASEANがあり、RCEP、日中韓FTAの協議が交渉中。ここに入っていないのがロシア。環日本海・北東アジアでの経済連携ができれば、最終的にはインド太平洋構想につながります。EUみたいに1つになったはいいが、巨大な官僚機構ができあがって結局は軋轢を生んではいけません。つながっていく、と言うのが大事です。経済だけでなく、文化とか海難救助とか、そんなつながりでもいいんです。日本はこれまでアメリカの作った秩序の中でやってきた。でもアメリカが“アメリカファースト”と言うなら、日本が新しい秩序を作ればいいんです。TPPだって、途中からではありますが日本が新しい秩序を作りました。やろうと思えばできないことではありません」

 でも日韓がこんな状態では・・・「そうですね。だからこそ、日韓が外交でわだかまりを解消する努力をすべきです。お互い、顔は似ていても全く違っている国民だと認識することから始めないと」

 「ともあれ、日米基軸は変わりません。でも、アメリカファーストと言われた以上、それに対応して外交を考え直さなければいけない時が来たと思っていますし、それが自分の使命だと考えています」

 目下中国語・英語をブラッシュアップしていると言う山口さん。「天安門事件の頃、在中国日本国大使館にいましてね。これからは英語・中国語が話せる政治家が必要だと思っていますから」。テニスの練習もかかさないとか。「皇后陛下を外務省時代に存じ上げていて、その関係で天皇陛下からテニスのお誘いがあったんですよ!」

【画像】

川戸 惠子 (かわど けいこ)

兵庫県姫路市生まれ。
東京都立日比谷高校卒業、お茶の水女子大学国語国文科卒業。


 アナウンサーとして東京放送(TBS)入社「お昼のニュース・スタジオ」(ラジオ)「ニュース・デスク」(テレビ)のニュースキャスター等を 務める。
 報道局政経部記者に異動後、自治・建設・国土・郵政省等を担当するかたわら、選挙本部で選挙番組を担当。
 その後、報道局政治部部長や解説委員等を経て、現在はTBSテレビ・シニアコメンテーターとして「国会トーク・フロントライン」(CS放送「TBS NEWS」)のプロデューサー兼司会、選挙番組を担当。

この番組はCS放送「TBS NEWS」で放送しています。
再放送:7月26(金)23:00/7月27(土)9:30/7月28日(日)0:30