野田聖子衆院予算委員長が、収録前に書いたのは「鯤」という文字でした。調べてみると「こん」と読んで、「荘子の鵬の飛翔」に出てくるということです。
「北の果てなるくらい海に魚がいてその名を鯤という。鯤の大きさといったら、いったい何千里あるやらわからない。この鯤が変身して鳥になると、その名を鵬(ほう)という。その背中は、何千里あるやらわからない」「かくて今や鵬は風に乗り、青空を背にして、行く手をさえぎるものも無く、まさに南へと天駆けろうとする」(「中国名文選」岩波新書)ということ。
書いた後に野田さんは「今はインプット。いずれ大きな鳥になって羽ばたくが、今年はいろいろ学ぼうという心境」だそうです。
番組の中では「多様性」の大切さを熱く語り、次の総裁選について「私はいちばん、たぶん衆議院の女性議員のなかで当選回数が多いので、自分が進まなければ、後輩に道を作っていけないというのがある。私たち側の政策はほとんどこの国で実現していない」と力を込めていました。
超党派の「ママパパ議連」の会長を務めるなど人脈を広げ、2019通常国会では衆議院予算委員長として審議を切り盛りする意気込みを縦横無尽に語る、「聖子節」を是非ご覧ください。
東京都足立区生まれ
1986年、日本経済新聞社入社。大阪本社証券部、名古屋支社(愛知県警、名古屋市役所担当)を経て、90年から東京本社政治部。官邸クラブ(海部政権)、野党クラブ(社会党土井委員長、田辺委員長)、平河クラブ(自民党竹下派担当、92年竹下派分裂など)等を担当。
1996年TBS入社。政治部で新進党クラブ、平河クラブ(自民党橋本派担当)、外務省(田中真紀子外務大臣)等を担当。その後「筑紫哲也NEWS23」ディレクター、デスクを経て、「時事放談」を制作プロデューサーとして立ち上げ。現在、TBS報道局政治担当解説委員。
著作:「官僚」(共著)新聞協会賞受賞