今週の一筆
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10月14日の放送

年金カット法案を出す前に、年金原資・運用等の政府試算を出せ!

民進党 玉木雄一郎 幹事長代理

対談を終えて

 今回のゲストは、民進党幹事長代理の玉木雄一郎さん。まずは代表選の話から。

 「20人推薦者を集めるのは本当に大変でした。“銅メダル”には終わりましたけれど、支えてくださった方には感謝していますし、責任を感じています。だから、選挙が終わったら一致協力! 新執行部で野田幹事長を支えてしっかりやっていこうと思っています」

 「こども国債」を主張なさったが? 「少子化の中、今、日本が一番将来に残さなくてはならないのは人的資産。だから、昭和30年代が『建設国債』なら、21世紀になった今は『人的資本形成国債』ありうる、という発想です。借金だろうと言われましたが、償還20〜30年の国債なら、その子ども達が育てば納税者になって、彼らの世代が償還することも可能になる。財政再建にもなりますよ。これからも主張していきます」

 一方、今、予算委員会で追及しているのは、今の世代の年金のこと。まずは年金運用の話。
 「これまでは年間130兆〜140兆円という莫大なお金の運用の6割が債権や国債、25%が株式だったのを、一昨年の10月31日に株式の割合を50%に上げた。スタート時は良かったんですが、去年6月からドーンと利益が落ちて、昨年度は5.3兆円、今年4〜6月間に5.2兆円、計10兆円のマイナス! それなのに損失を出した運用母体のGPIFの理事長の責任は問われていないし、逆に給料がこの1年で1000万円近く上がっている。こんなガバナンスってありますか? 安倍さんは『長期にみなければ』とおっしゃいますが、この見直しが無ければ損失を出さず、儲かっていたわけです。元の国債運用に戻せば? それは無理です。日銀のマイナス金利導入で保険会社が学資保険をやめるなど、国債の長期運用ができなくなっている状況ですから、GPIFも運用先に困っています。要は、マネーゲームに国民のお金がつぎ込まれるようになったということです!」

 「年金カット法案」も追及? 「小泉内閣の時に年金のマクロ経済スライド方式−原資の総枠を仮定してその中で給付を調整する−を導入しました。ただ、物価が上がって賃金が下がったら暮らしていけなくなる。だから年金額は据え置き、というのがこれまでだったんです。それを今回、賃金が下がったら年金も下がるということになります。我々の試算では、この新しいルールを過去10年間適用したとすると1年間に国民年金で約4.0万円、厚生年金だと14.2万円も減ってしまいます!」

 でもその分、若い世代に回るのでは? 「実はそこが問題です。マクロスライド方式ができたとき『100年安心年金』と言われ、5年ごとに検証することになっていますが、年金運用の前提になる数字が楽観的すぎます。名目賃金上昇率が2016年で2.5%、2020年に3.7%、2023年に4.1%! 考えられますか? もしこれだけ上がるのなら逆に今、年金をカットする必要なんてないじゃないですか? 2020年頃には、GDP・600兆円達成するには国の生産性上昇率をあと4年で0.4%→2.2%に信じられないほどの急カーブで上げなければなりません。よく私は年金の原資を『羊羹(ようかん)』に例えて言うのですが、全体が決まっているのだから現役世代が減れば将来世代が減る。ところが今、疑問なのは、その羊羹の長さとか体積が本当にそれだけあるのかどうか、という根源的な問題です。現役世代をカットしたはいいけど、本当に将来世代が増えるのかどうか心配です」

 もう一つ心配があるという。「生活保護所帯が増加、特に65歳以上が5割を超えました。年金の中に生活の最低保障機能を残しておかなければ。単に『年金を削って年金財政がきれいになりました。これで持続しますから安心です!』といっても、高齢者の生活が持たなくなります。だから安倍さんに『全体像を示して、具体的な試算をしてみてください』と言っても逃げるばかりでした」

 「TPPですか? 情報をできるだけ出してほしいし、アメリカが批准する前に何も急いで日本が批准する必要はない」と言う玉木さん、今、時間があったら何をしたいか聞いたら「ウーン、家族と温泉旅行かなあ。人間、手に入らないモノを求めますね!」

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川戸 惠子 (かわど けいこ)

兵庫県姫路市生まれ。
東京都立日比谷高校卒業、お茶の水女子大学国語国文科卒業。


 アナウンサーとして東京放送(TBS)入社「お昼のニュース・スタジオ」(ラジオ)「ニュース・デスク」(テレビ)のニュースキャスター等を 務める。
 報道局政経部記者に異動後、自治・建設・国土・郵政省等を担当するかたわら、選挙本部で選挙番組を担当。
 その後、報道局政治部部長や解説委員等を経て、現在はTBSテレビ・シニアコメンテーターとして「国会トーク・フロントライン」(CS放送「TBS NEWS」)のプロデューサー兼司会、選挙番組を担当。

この番組はCS放送「NEWS BIRD」で放送しています。
再放送:10月14日(金)23:00/10月15日(土)9:30/10月16日(日)0:30