今週の一筆
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06月03日の放送

オバマ大統領広島訪問、来られた責任、招いた責任を自覚すべし!

木原誠二 外務副大臣

対談を終えて

 今回のゲストは、外務副大臣の木原誠二さん。オバマ大統領の広島訪問、消費税税率引き上げ延期の話題の影に隠れてしまった感のある「伊勢志摩サミット」の具体的成果についてまず聞いた。

 「7か国しかできない議長国として、伊勢神宮・賢島の素晴らしさを感じてもらい、テロも無く、日本の安心・安全を世界に伝えられたと思う。それから、ここ何回かは中国・インドをはじめとする新興国が中心になって世界経済を回していると言われたが、今回、やはり先進7か国で世界経済をリードしていこうという大筋合意ができたということは大きな前進だと思います」

 伊勢志摩サミット首脳宣言のポイントは? 「世界経済はなお脆弱であり、下方リスクが高まっているものの、金融・財政・構造改革が必要という基本認識のもと、各国がその国の実情に沿った取り組みで需要を喚起していこうと一致したということ。政治・外交面では、テロ対策・難民対策では、受け入れる、入れないという話だけで無く、なぜそうなるのか根本の問題にG7全体で取り組もうと一致。南シナ海・東シナ海問題は、海は全部つながっていますから、安倍首相が3原則を出されました。(1)国際法に基づく解決、(2)力は使わない、(3)もし紛争になったら平和的解決を、と。これはウクライナ問題など陸の問題についても同じです。外相会合で決まったものを、格上げして、首脳会談でこの原則が入りました。せっかくのアジアの唯一の代表ですから北朝鮮問題も含めてアジアの問題もテーマにあげました。私として強調しておきたいのは環境問題。去年12月に地球温暖化・パリ協定の交渉官としてパリに行きましたが、これは、すべての国が参加した歴史的な合意だと思います。世界共通の目標と同時に各国が個別に目標を立てる。我々も年内に発効させるべく努力をするつもりです」

 「今は、リーマンショック以前と同じ状況だ」というペーパーが首脳会談の場で配られ、キャメロン首相が異議を唱えた、という報道があり、また、消費増税先送りの口実にサミットが使われたという指摘もあるが、と聞くと、「いや、サミットがあって、その後の首相会見での延期表明という流れから、そう受け取られかねないが、でも会見で総理は議長国としての立場と、総理としての立場をキチット分けて発言していられる。確かに洞爺湖サミットで何らかの手を打っていれば、直後のリーマンショックがあんな風にはならなかったかもしれない、という思いはお持ちでしょうが、いつでも予備的措置は必要だというのは健全な考え方だと思います」

 オバマ大統領の広島訪問は大成功に終わったが、岸田外務大臣が広島出身で核軍縮に熱心だったこと、外相会合が広島で行われたことは大きかったという。

 「ケリー国務長官が実際にドームまで見て、オバマさんに強い印象を伝えられた。これも岸田外相の在任3年半、2人の信頼関係がそうさせたのでしょう。唯一、核を使った国と唯一の被爆国。それが今回、広島で一緒に。広島に来られた責任、そして広島に呼んだ責任。核を持つ国と持たない国をつなぐのが日本の責任です。これが核兵器をなくす第一歩にしなければ」

 外交を担当していると、政権の安定していることがどんなに大事かがよくわかるという木原さん、目下、熱心に取り組んでいるのは国連安保理改革。「アフリカ問題、中東問題、いろいろな対立する問題が山積み。それらの問題が常任理事国5か国だけで決められてしまうわけにはいかない。戦後70年が過ぎて絶好のチャンスですから、外交の総合力でもって改革を図りたいですね!」 

 最後に、今時間があったら何がやりたいか聞いたら、「テニスを思う存分やりたいですね! そんな時間は全くとれませんから、こんな身体になってますよ!」。全国ダブルスの大会で第3位にまでなった木原さん、本当に口惜しそうだった。

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川戸 惠子 (かわど けいこ)

兵庫県姫路市生まれ。
東京都立日比谷高校卒業、お茶の水女子大学国語国文科卒業。


 アナウンサーとして東京放送(TBS)入社「お昼のニュース・スタジオ」(ラジオ)「ニュース・デスク」(テレビ)のニュースキャスター等を 務める。
 報道局政経部記者に異動後、自治・建設・国土・郵政省等を担当するかたわら、選挙本部で選挙番組を担当。
 その後、報道局政治部部長や解説委員等を経て、現在はTBSテレビ・シニアコメンテーターとして「国会トーク・フロントライン」(CS放送「TBS NEWS」)のプロデューサー兼司会、選挙番組を担当。

この番組はCS放送「NEWS BIRD」で放送しています。
再放送:6月3日(金)23:00/6月4日(土)9:30/6月5日(日)0:30