今週の一筆
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05月13日の放送

日本経済、潮目が変わった!

民進党 大塚耕平 政調会長代理

対談を終えて

 今回のゲストは、民進党政調会長代理の大塚耕平さん。パナマ文書・マイナス金利・円高・三菱自動車の日産傘下入り等々、このところ経済問題がクローズアップされているので、これらについて伺った。まずはパナマ文書について。

 「租税回避、おそらくほとんどは合法でしょう。でも、国に本来納めるべき税金をできるだけ少なくするため、海外にペーパーカンパニーを作って納税額を圧縮するというのは、社会的責任を問われてもしかたがない。日本企業や個人のケイマン諸島(タックスヘイブンで有名)への資金のやりとりは、年間60兆円もある。10%の税率だと6兆円もの税収がなくなっているということですよね。有価証券報告書をみると、日本の有名銀行がケイマン諸島に100社以上の海外法人を持っている。ただほとんど経理が非公開で、公開の義務もないんです。これでは租税回避と疑われてもしかたがない。国の根幹は税。だから、こんなことをされると国家がメルトダウンしてしまいます。解決方法? 難しいですね。国際協調で規制しても、各国が実行するかどうかわからないですよね。それから、今回はアメリカの企業名が出ていないでしょう。アメリカ国内の州で租税回避地の役割をしているところがあるんです。日本だって、経常利益に対してどのくらいの納税をしているかということを法人企業統計でみると、20年前に50%ぐらい払っていたものが、今や17%。日本も国内で同じように租税回避のシステムができあがっているのでは、と思ってしまいます。安倍内閣は法人税率を下げて外国企業を呼び込もうとしていますけど、ここらあたりも、もう一度見てみる必要があると思いますね」

 マイナス金利は失敗だという。「異次元の金融緩和のスキームの一環としてアリだとは思いますが、マイナス金利で円安に戻すつもりが、逆にますます円高になっている。トヨタの豊田社長がおっしゃるように潮目が変わったんです。要因の一つは中国。去年と比べて中国は、今年だけでも総需要が2割減ると言われています。一方、マーケットは相対的に強い円を買うから円高に。米も『日本の異次元緩和で円安誘導して儲けている。3年間は我慢してきたが、そろそろいい加減にしろよ』と日本を為替監視リストに載せた。これで円安に戻せるんでしょうかね」

 では、アベノミクスも失敗? 「中国の引き締め政策や円高で、爆買いもトーンダウン。二本目の財政出動も思い切ったことはできていないし、第三の矢も従来の産業政策ではダメだし、規制緩和の壁も自民の支持母体だから崩せていない。同一労働・同一賃金は持ち出してはいるが、どこまでいけるのか」

 民進党の成長戦略は? 「自民はマクロ経済がわかっていない。GDPは個人消費+公共投資+設備投資+外需。このうち6割を占める個人消費をないがしろにしている。私はよく、『経済が良くなれば生活が良くなるのではない。生活が良くなれば経済が良くなるんだ』と言っている。労働政策と社会保障政策が、実は経済政策的側面もあるということが明らかになってきている。自民党とは視点の方向性が違います」

 消費税については? 「もともと社会保障と税の一体改革ですから、将来的には消費税アップはしなければならない。でも、今の経済状況では上げるのは無理。ましてや軽減税率とセットではかえって税収は落ちるし、事務作業は大変だし、線引きで新たな利権が生まれるから、上げるのは反対です」

 今回、大塚さんは非改選だが、やはり参院選での勝利が当面の課題だという。「もう一度政権交代をするための基盤作りだと思って、一生懸命やります!」

 時間があったら何をやりたいか伺ったら、「まもなく3冊目の仏教の本を出しますよ。それから時間ができたら、ダイビングでまた『追い込み漁』をしたいなあ。一昨年、鹿児島3区の補選の時に、喜界島で漁師のおじさんに誘われて初めてやったんですが、最高でしたね! 鰺が多いんですが、潜って魚群を2〜3人で網に追い込んでいくんですよ。美味しいし!」

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川戸 惠子 (かわど けいこ)

兵庫県姫路市生まれ。
東京都立日比谷高校卒業、お茶の水女子大学国語国文科卒業。


 アナウンサーとして東京放送(TBS)入社「お昼のニュース・スタジオ」(ラジオ)「ニュース・デスク」(テレビ)のニュースキャスター等を 務める。
 報道局政経部記者に異動後、自治・建設・国土・郵政省等を担当するかたわら、選挙本部で選挙番組を担当。
 その後、報道局政治部部長や解説委員等を経て、現在はTBSテレビ・シニアコメンテーターとして「国会トーク・フロントライン」(CS放送「TBS NEWS」)のプロデューサー兼司会、選挙番組を担当。

この番組はCS放送「NEWS BIRD」で放送しています。
再放送:5月13日(金)23:00/5月14日(土)9:30/5月15日(日)0:30