今週の一筆
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07月24日の放送

立法府の議員が自分の作った法律を破るのは恥ずかしい!

自民党 脇雅史 参議院議員

対談を終えて

 今回のゲストは自民党の脇雅史さん。明日(24日)にも法案が通りそうな自民・野党4党の改革案に反対して自民党会派を離脱なさったので、その真意を伺った。まずは、参院幹事長時代に座長として進めた参院選挙制度改革協議会の経緯を。

 「最高裁から定数配分は違憲状態ですよ、と判決が出たんですよ。昔は“5倍以内なら”なんていわれましたが、衆院と同様どんどん厳しくなって、なるべくなら1人1票、2倍以内に、と、この判決は読めるんです。で、早急に改革しなきゃと。10党で協議しましたが、おおむね二つの方向があって、一つは現行の比例代表と選挙区の組み合わせのままで格差を減らす。もう一つは全部比例制で、というもの。精力的に20数回議論しましたよ。で、結局は現行の制度で、となりました。そうなると、格差を減らすには合区しかない。最高裁の判決にも『都道府県単位で定数設定する現行制度は見直すべき』とありますし。あとはいくつ合区にするか、という問題です。私は人口を定数で割って標準数をまず出しました。これが約175万人。で、わかりやすく説明すると、アバウト150万人で1人の議員を選出する。ただ幅を持たせて下限がこの3分の2で100万人、上限が3分の4で200万人、と考えると最小と最大の格差が2倍になる、という考え方です。で、座長案を作りましたが、それでは厳しすぎるというので、これを2分の1と3分の2に緩和することで6増6減、5選挙区にしたんです。これは県議選で法令があるんですね。人口が2分の1を下回ったら隣接の区と合区しなければならないって。ところが自民党が返事をしないどころか、対案も出してこない。そのうちに参院幹事長が私から今の伊達さんに代わってそれっきりです。そして二つ目の違憲状態の最高裁判決が出た! 我々は違憲状態の下での議員なんです!」

 衆院のように、なぜ第三者機関を作らなかったのか聞いた。
 「私達は国民の代表として法律を作ってるんです。利害があるから調整できないんだろうなんて馬鹿にしてます。政治の世界は何をやったって、利害調整の上に立って何が国民の為に一番いいのかと考えて判断するんです。自らの地位に関係するから判断できないなんて考える国会議員は辞めるべきだと思うし、それは皆さん賛同してくれました!」

 結局あと1年で参院選、という時まで自民は議論もせず、案も出さなかった。しびれを切らした公明党と民主党の法案提出を受けて、自民と野党4党で10増10減・2合区(島根と鳥取、徳島と高知)案を決め、委員会採決無しに本会議にかけようとする執行部に脇さんは怒りをかくさず、自民党会派を離脱。

 「だって、2.974倍っていうんでしょ。直近の人口統計だと3倍を超える数字も! これで最高裁判決を理解した、と言えますか? これでは、違憲のままの国会議員がまた来年生まれるわけですよね。それから、どういう理屈で合区にしたんですか? たまたま隣り合わせだっただけとしか見えませんね。そして委員会での議論もなしに、本会議で多数で決めてしまうんでしょう? おまけにまた附則で『今後抜本改革をする』と書くんでしょう? 前の時の法律の附則はなんだったんでしょうか。その上、該当する県の大臣まで反対意見を声高に言う! 自分たちで作った法律を自ら破る。恥ずかしいと思わないんでしょうか。だから私は明日、自民案には反対票を投じます!」

 70歳定年制で来夏の参院選には不出馬、という脇さん、建設関係の比例代表議員としてやるべき事はやったと言う。今後の自民党に言いたいことは? と聞いたら「やはりきっちりと議論をし、国民にわかりやすく説明をして政治をやってほしい」とのこと。

 趣味は? と最後に聞いたら「昔は餃子を食べること。自分でも作って家内からも太鼓判を押されたんですよ! 今は・・・そうだな、趣味は、若い女性! ワッハッハッ!」と豪快に笑って、そばの秘書さんにたしなめられた。

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川戸 惠子 (かわど けいこ)

兵庫県姫路市生まれ。
東京都立日比谷高校卒業、お茶の水女子大学国語国文科卒業。


 アナウンサーとして東京放送(TBS)入社「お昼のニュース・スタジオ」(ラジオ)「ニュース・デスク」(テレビ)のニュースキャスター等を 務める。
 報道局政経部記者に異動後、自治・建設・国土・郵政省等を担当するかたわら、選挙本部で選挙番組を担当。
 その後、報道局政治部部長や解説委員等を経て、現在はTBSテレビ・シニアコメンテーターとして「国会トーク・フロントライン」(CS放送「TBS NEWS」)のプロデューサー兼司会、選挙番組を担当。

この番組はCS放送「NEWS BIRD」で放送しています。
再放送:7月24日(金)23:00/7月25日(土)9:30/7月26日(日)0:30