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07月26日の放送

参院選 野党がダメだから、また自民が勝った

法政大学大学院 白鳥浩 教授

対談を終えて

 今週のゲストは法政大学大学院教授の白鳥浩さん。終わったばかりの参院選の結果を分析していただいた。まず52.61%という投票率について。

 「自民圧勝が伝えられて50%を切るかも、といわれた中でよく踏みとどまった。去年暮れの総選挙は戦後最低、参院選の前哨戦だった都議選は43.5%だったし、争点が拡散していたから。しかし最終的には国政選挙だからと、個々の地域の有権者達が個々の争点で選択し投票に行ったのだろう」 

 個々の政党についても分析してもらった。
 「自民圧勝で議席を公明とあわせて過半数とったものの、得票率を見てみると34.68%で過半数には遠く及ばない。去年の総選挙と同じ。野党がダメだから自民に行っただけ。一方、野党第1党の民主は比例票で見ると、公明より獲得議席は下!票は最高時の半分に減り、過去最低。政権交代したときの極限までの期待値が、その後の政権運営をみて全くなくなってしまっている」

 「維新は、総選挙から勢いが半減。選挙区は大阪・兵庫しか勝てず、関西圏を抜けられない。みんなはあまり嫌われていないので、宮城、埼玉、神奈川、愛知の最後に滑り込んだ。ただ比例をみると強い主張がないので得票率は共産の下! でも野党をうまく再編、または選挙協力をしないと何時までも自民党の天下が続いてしまう」

 「共産は大都市圏の東京・大阪・京都で議席を獲得した。組織政党の共産に、今回は無党派層が乗ったのが大きい。まず候補者。東京も大阪も若くて元気で、これまでの共産のイメージと全く違う。それから訴える事がはっきりしている。原発即時廃止、ブラック企業批判、反TPPと絞り込んでいる。その強いイメージが無党派層を動かし、出口調査ではトップの得票を得ている。強い主張で戦ったのは、東京選挙区の山本太郎も同じ。もう一つはネットの使い方がうまい。今回ネットを参考にした、というのは共同の調査では1割ちょっとしかいなかったが、東京のように、ネット環境が整備されている中でツイッターやHPを非常にうまく使っている。選挙運動をスマホでとって、それを生中継したり。これまで選挙=投票しか参加できなかったのに、運動の場に参加できる、という新しい形を産んでいる。今回は拙速で各党・候補者は試行錯誤だったが、将来的には、国民が選挙に係わるチャンスが大幅に増えてくるのではないか」

 参院選の結果を受けて早速無効訴訟が起こされたことについては「1票の格差、法の下の平等というのを、数字に偏りすぎていないだろうか。生活の平等という点で考えれば、地方の人と東京では格差がありすぎる。衆参も含めて制度を考えるべきだろう」

 「自民にいうこと? ノーブレス・オブリージュ。強い人は弱者に配慮をもって対処すべき。野党の意見は余裕を持って聞くべきですね」

 明快に分析してくれた白鳥さんの趣味はフェンシング! ポイントがすこっと入ると気持ちがいいんだそうだ。さぞ鋭い突きで腕前がいいんでしょうね、と伺ったら「それなりに!」とにこり。

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川戸 惠子 (かわど けいこ)

兵庫県姫路市生まれ。
東京都立日比谷高校卒業、お茶の水女子大学国語国文科卒業。


 アナウンサーとして東京放送(TBS)入社「お昼のニュース・スタジオ」(ラジオ)「ニュース・デスク」(テレビ)のニュースキャスター等を 務める。
 報道局政経部記者に異動後、自治・建設・国土・郵政省等を担当するかたわら、選挙本部で選挙番組を担当。
 その後、報道局政治部部長や解説委員等を経て、現在はTBSテレビ・シニアコメンテーターとして「国会トーク・フロントライン」(CS放送「TBS NEWS」)のプロデューサー兼司会、選挙番組を担当。

この番組はCS放送「NEWS BIRD」で放送しています。
再放送:7月26日(金)23:00/7月27日(土)9:30/7月28日(日)0:30